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健康経営コラム 第2回 国内の「健康経営」取り組みについて

最近良く耳にする「健康経営」とはどんなものなのか?

本記事は一般社団法人社労士サポート協会 代表理事 天野常彦様の
ご協力・監修により掲載しております。

前回は「健康経営」の概要や背景にどのような問題があったのか紹介しました。
※前回 ⇒ 健康経営コラム 第1回 会社を成長させる「健康経営」とは何か?

前回の内容を要約すると、健康経営とは「経営課題として従業員が心身ともに健康に働ける環境を企業がサポートする」とまとめられました。
その背景には高齢者医療負担や長期休業補償などの国家が補う補償費用の急増、長時間残業などの労働環境の悪化が自殺や労働災害を急増した結果、国家としての重大な課題解決策として健康経営が注目を集めたようです。また、健康経営先進国であるアメリカでは健康経営を取り入れた企業が成長率が高かったという実績もあり、日本でも健康経営の取組みがされるようになったようです。

そこで今回は、健康経営の具体的な取り組みや融資制度について、前回に引き続き一般社団法人 社労士サポート協会 代表理事の天野氏にお話を伺いました。

〈ひろぎん〉「健康経営評価融資制度」の創設について

この見出しは、広島銀行の平成27年4月13日のプレスリリースである。取引先の企業に対して、健康経営を推進すれば、融資金利を優遇すると言うもので、借入金の多い企業にとっては、大きなインセンティブになる。健康経営を実践する事で、職場の人的生産性が向上するだけでなく、実質的な利益に繋がるこの施策は、多くの経営者の琴線に触れ、他の銀行でも同様な取り組みが始められている。

健康経営の定義

現在の「健康経営銘柄」の評価項目は、大きく5つに別れており、概要は次の通りとなっている。

健康経営銘柄の評価項目は大きく5つにわかれている
  1. 1.経営理念…経営方針で従業員の健康保持・増進について明文化し、トップ自らが従業員に発信しているか。
  2. 2.組織体制…医療従事者(産業医や看護師等)の活用がなされ、従業員の健康保持・増進の施策に対する経営層の関与が認められ、従業員に対する教育・研修制度が整えられているか。
  3. 3.制度・施策実行…職場の課題(例えば労働時間管理など)を把握するシステムがあり、施策や研修の実施状況を確認しているか。
  4. 4.評価・改善…導入した施策の効果検証が行われ、その内容が次年度の取り組み計画に反映されているか。
  5. 5.法令順守・リスクマネジメント…労働関連法における重大な違反の有無、また健診結果やメンタルヘルスなどの健康情報(個人情報)に対する保護策は万全か。

※出典:経済産業省 健康経営フォーラム15

健康経営選定企業の反応

既に2回目の健康経営銘柄が発表されて、各社の施策に対する周囲の反応も明らかになってきた。

投資家等への情報発信
  • 有価証券報告書やCSR報告書、社内報などに記載したところ、メディアの取材や露出も増え、投資家の反応も良好だった
  •    
  • 名刺やHP、小冊子などで取り組みを紹介したところ、取引先や外部団体からの問い合わせや講演依頼が増加し、企業イメージの向上につながっている
社内における行動変容
  • 従業員向けの健康増進イベントへの参加者が1.2倍に増加した(社員の健康意識の向上)
  •    
  • 組合との関係が良好になり、交渉も楽になった
その他の反応
  • リクルート市場で学生からとても良い反応を得ている
  •    
  • 従業員の満足度が向上した

※出典:経済産業省「健康経営銘柄」企業のコメント

新たな経営指標となる、健康経営。課題がまだまだありそうだ。

新たな経営手法となった健康経営は、多くの実績を出し始めているが、どれも大企業の実績である。日本の99%以上を占める中小企業にとって、導入にはまだ高いハードルがあるようだ。

例えば、「大企業で実施した施策が、自社で本当に効果があるのか?」「作業場の改善といっても、借入枠が限度の当社でどのように資金調達をするのか?」「健康経営を推進する人材などいないし、採用だって困難だ!」等々、健康経営の話を聞いた中小企業経営者のコメントである。

健康経営とは、中小企業で定着してこそ、日本の課題解消につながるのではないだろうか?


いかがでしたか?
日本では2014年から、経済産業省と東京証券取引所が共同で健康経営を経営課題として取り組み、戦略的に実践している企業を「健康経営銘柄」として発表する取り組みがされていました。これは東京証券取引所の上場会社から、各業種1社を選出するという大企業向けのもので、なかなか一般的に浸透していませんでした。しかし、2016年夏頃に中小企業版「健康銘柄」認定制度を導入し、認定企業には低金利融資などの優遇措置を取るなどを予定しており、健康経営を積極的に取り組む企業が増えてくると予想されています。これにより、今後は経営課題の1つに「健康経営」が取り入れられるようになると期待されています。

次回は、引き続き一般社団法人 社労士サポート協会 代表理事の天野氏に「中小企業へのアプローチについて」をご紹介していただきます。

一般社団法人社労士サポート協会 代表理事 天野氏
一般社団法人社労士サポート協会 代表理事 天野常彦氏 プロフィール

元・オリンパスソフトウェアテクノロジー代表取締役社長。1977年から外資系コンピュータメーカー、大手システムインテグレータにてシステム構築に従事。その後、外資系コンサルティングファームにて経営管理に関するコンサルティングを担当し、2005年にオリンパスグループに転職、2006年から2012年までオリンパスソフトウェアテクノロジー社長を務める。2012年10月より、天野メンタルコンサルティング代表。2012年11月より、一般社団法人 産業保健法務研究研修センター 専務理事。(2015年より特別アドバイザー※現名称は一般社団法人産業保健法学研究会)2016年4月に一般社団法人社労士サポート協会を設立。

  • 「メンタルサポートが会社を変えた!」共著 創元社
  • 「メンタルヘルス担当者奮闘記」ストーリーで解かる正しい現場対応 日本法令
  • 主な出演掲載に、NHK「Bizスポ」、テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」、朝日新聞、日経ビジネス、
    東洋経済、労政時報、安全スタッフ、他
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