タイムカードとは?勤怠管理システムとの違いもわかりやすく解説
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公開日:2025年9月18日
こんにちは。シェアNo.1クラウド勤怠管理システム「タッチオンタイム」のコラムチームです。
企業の勤怠管理において長年活用されてきたタイムカードですが、働き方改革の推進や法改正により、その限界が指摘されています。本記事では、タイムカードの基本的な仕組みから種類、メリット・デメリットまでを詳しく解説し、勤怠管理システムとの違いについてもわかりやすく説明していきます。
- タイムカードの役割や仕組み、種類
- タイムカードのメリット・デメリット
- 勤怠管理システムとの違いを比較
- 自社に適した勤怠管理手法の検討ポイント
タイムカードとは?
タイムカードとは、従業員の出勤・退勤時刻を記録するための勤怠管理ツールです。多くの企業で採用されており、労働時間の正確な把握と給与計算の基礎データ収集に活用されています。
タイムカードの役割
タイムカードの主な役割は、労働基準法に基づく適正な労働時間の記録です。従業員が出勤時と退勤時にタイムレコーダーで打刻することにより、実労働時間を客観的に把握できます。
これにより残業時間の計算、有給休暇の管理、労働時間の法的規制遵守が可能となり、給与計算の正確性確保と労務管理の適正化を実現しています。
※参考:労働基準法第108条|e-Gov法令検索
※参考:労働安全衛生法第66条の8の3|e-Gov法令検索
タイムカードの基本的な仕組み
タイムカードの基本的な仕組みは、タイムレコーダーと呼ばれる打刻機械に専用カードを挿入し、出退勤時刻を記録するシステムです。従業員は個人専用のカードを持参し、出勤時に「出勤」欄、退勤時に「退勤」欄に時刻を印字します。
管理者は月末にカードを回収し、記録された時刻を基に労働時間を集計し、給与計算や勤怠データとして活用しています。
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タイムカードの種類
現代のタイムカードには、技術の進歩に伴いさまざまな種類が存在します。従来の紙のタイムカードから最新の生体認証まで、企業規模や運用方針に応じて選択可能です。
紙に打刻するタイムカード
最も伝統的な紙のタイムカードは、タイムレコーダーで直接時刻を印字する方式です。導入コストが低く、停電時でも手書きで記録可能な利点があります。一方で、用紙の購入・保管が必要で、集計作業は手作業となるため人的ミスのリスクが高まるでしょう。
また、カードの紛失や破損による記録の欠落、不正打刻の防止が困難といった課題も存在しています。
ICカードを用いたタイムカード
ICカードを活用したタイムカードシステムでは、従業員がICカードをリーダーにかざすことで打刻を行います。記録は自動的にデジタルデータ化されるため、集計の自動化が可能で、紙と比べて正確性も向上します。
交通系ICカードや従業員証と兼用できる利点もありますが、初期導入費用が高く、カード紛失時の再発行手続きが必要となる点がデメリットといえるでしょう。
生体認証を用いたタイムカード
指紋認証や静脈認証を活用したタイムカード(タイムレコーダー)は、最も高いセキュリティレベルを誇ります。本人以外の打刻が物理的に不可能で、カードの忘れものや紛失の心配がありません。しかし、導入・運用コストが最も高く、認証エラーや衛生面での懸念もあります。
また、指の怪我や冷えによる認証不良のリスクも存在するため、運用方法の検討が重要となります。
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タイムカードを使うメリット
ここでは、タイムカードを導入することで得られる主なメリットを解説します。低コストで導入でき、操作も簡単なため、中小企業やデジタル機器に不慣れな従業員が多い職場でも効率的に勤怠管理を行えます。
運用コストが抑えられる
タイムカードシステムの最大の魅力は、初期導入費用と運用コストの安さです。タイムレコーダー本体の購入費用は比較的安価で、月々のランニングコストはカード代と電気代程度に抑えられます。
高額な勤怠管理システムと比較すると、年間運用費用を大幅に削減できるため、予算に制約のある企業でも導入しやすい選択肢となっています。
誰でも使いやすい
タイムカードの操作は極めてシンプルで、デジタル機器に不慣れな従業員でも迷うことがありません。カードを挿入するだけで自動的に時刻が記録されるため、特別な操作説明や研修が不要です。
年齢を問わず全ての従業員が同様に利用でき、操作ミスによるトラブルも最小限に抑えられます。この使いやすさは、多世代の従業員が働く職場環境において大きなメリットといえるでしょう。
簡単に運用できる
タイムカードシステムの運用はシンプルで、専門的な知識や複雑な設定が不要です。管理者の業務は月末のカード回収と集計作業が中心となり、システム障害やメンテナンスの心配もほとんどありません。
紙ベースの記録は視覚的に確認しやすく、勤怠状況の把握が容易で、必要に応じて手書きでの修正も可能という柔軟性も備えています。
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タイムカードのデメリット
タイムカードにはメリットがある一方で、現代の労働環境では深刻なデメリットも存在します。特に業務効率化や法改正への対応の観点から課題が顕在化しています。
用紙の入力・回収・保管が必要
紙のタイムカードでは、月末の用紙回収から始まる一連の作業が管理者の負担となります。各従業員のカードを個別に回収し、記録内容を確認しながらデータ入力を行う必要があります。
さらに労働基準法に基づき5年間の保管義務があるため、大量の用紙を整理・保管するスペースと管理体制が必要です。このような物理的な作業は時間とコストの無駄を生み出しています。
集計時にミスが発生する可能性がある
手作業による労働時間の集計では、計算ミスや転記ミスが避けられません。特に複雑な勤務形態や変則的なシフトがある職場では、ミスの発生率が高くなるでしょう。
計算間違いは給与の過払いや未払いにつながり、従業員の信頼失墜や労働基準監督署からの指導対象となるリスクもあります。ミスの発見と修正にかかる時間的コストも無視できない問題となっています。
不正打刻・打刻漏れを防げない
紙のタイムカードでは他人による代理打刻を完全に防ぐことができません。友人や同僚にカードを渡して打刻を依頼する「なりすまし打刻」は、労働時間の不正申告につながります。
また、カードの挿入忘れや打刻機械の故障による記録漏れも頻繁に発生し、正確な勤怠データの収集が困難となるでしょう。これらの問題は労務管理の信頼性を損ない、公正な評価制度の運用を阻害する要因となっています。
法改正後の対応が困難
働き方改革関連法の施行により、労働時間の上限規制や有給休暇の取得義務化などが求められています。しかし、タイムカードによる手作業での管理では、これらの法的要件への対応が極めて困難です。
残業時間の月間・年間上限チェック、有給休暇取得状況の把握、労働時間の適正な把握などは、デジタル化されたシステムでなければ効率的に実現できません。
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導入が進む勤怠管理システムとは?
勤怠管理システムは、従業員の出退勤時刻や労働時間をデジタルで管理するツールです。従来のタイムカードに比べて打刻ミスの防止や集計作業の効率化が可能で、法改正への対応や給与・人事システムとの連携も容易になります。こうした利点から、企業における導入が年々進んでいます。
勤怠管理システムの種類
勤怠管理システムには、クラウド型とオンプレミス型の2種類があります。クラウド型(SaaS型)はインターネット経由で利用する方式で、初期費用を抑えつつすぐに運用を開始できる点が特徴です。運用や保守の手間も少なく、手軽に導入できるメリットがあります。
一方、オンプレミス型は自社サーバーにシステムを構築する方式で、柔軟なカスタマイズが可能です。オンプレミス型には大きく2つの型があり、既製品を導入するインストール型は比較的低コストですがカスタマイズ性は限定的です。自社で0から開発するカスタマイズ型は、自由度が高く自社ルールに沿った運用が可能ですが、導入や維持にかかる手間と費用は大きくなります。
こうした特徴から、導入コストや運用の利便性を重視する企業では、クラウド型が選ばれる傾向があります。
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タイムカードと勤怠管理システムの違い
タイムカードと勤怠管理システムには、運用方法と機能面で大きな差があります。具体的な違いは以下の通りです。
出退勤の打刻方法
タイムカードは紙への印字やICカードのタッチが基本となりますが、勤怠管理システムでは多様な打刻方法の選択が可能です。スマートフォンアプリ、パソコンのブラウザ、生体認証端末など、働く場所や職種に応じた柔軟な打刻が可能となっています。
特にテレワークが普及した現在では、場所を選ばない打刻機能の重要性が高まっています。
労働時間の集計方法
タイムカードでは手作業による集計が必要ですが、勤怠管理システムは自動集計機能を備えています。打刻データは即座にデジタル化され、複雑な勤務形態や時間外労働の計算も瞬時に処理されます。
これにより、集計ミスの排除と業務効率の大幅な向上が実現できるため、人事担当者の負担軽減にも大きく貢献するでしょう。
給与システムとの連携の可否
勤怠管理システムは給与計算システムとの連携機能を標準装備している場合が多く、勤怠データを直接給与計算に反映できます。タイムカードでは手作業でのデータ転記が必要でしたが、システム連携により転記ミスの防止と給与計算業務の自動化が可能となります。
これにより、月末の締め作業時間を大幅に短縮し、より正確な給与計算が実現するでしょう。
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勤怠管理システムのメリット
勤怠管理システムには、タイムカードでは実現困難な高度な機能が搭載されています。
勤怠情報の自動取得・データ化が可能
勤怠管理システムでは、打刻と同時にデータが自動的にデジタル化されます。紙のタイムカードのような手作業でのデータ入力が不要となり、人的ミスを大幅に削減できます。
また、クラウド上でデータが一元管理されるため、複数拠点の勤怠情報もリアルタイムで把握が可能です。これにより、管理業務の効率化と正確性の向上を同時に実現しています。
リアルタイムで勤務状況のアラートが可能
勤怠管理システムでは、労働時間の上限に近づいた従業員に対して自動アラート機能が働きます。残業時間の月間上限や年間上限を事前に設定することで、法定労働時間の超過を未然に防げます。
また、有給休暇の取得が不足している従業員への通知機能も備えており、働き方改革関連法への確実な対応のサポートが可能です。
企業独自のルール設定が可能
勤怠管理システムでは、企業の就業規則に合わせた柔軟なルール設定が可能となります。フレックスタイム制、変形労働時間制、裁量労働制など、さまざまな勤務形態に対応した計算ロジックを組み込めます。
また、部署別の勤務時間や特別な手当計算も自動化できるため、複雑な人事制度を運用している企業でも正確な勤怠管理の実現が可能です。
休暇申請・有給休暇の確認・管理が可能
勤怠管理システムには、休暇申請のワークフロー機能が組み込まれており、申請から承認まで一元管理できます。有給休暇の残日数は自動計算され、従業員・管理者双方がリアルタイムで確認可能です。
また、年5日の有給取得義務化に対応したアラート機能により、法令遵守を確実にサポートしています。これにより、紙ベースの煩雑な休暇管理から解放されます。
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まとめ
タイムカードは低コストで導入しやすい一方で、手作業による集計ミスや不正打刻、法改正への対応困難といった課題があります。これに対し、勤怠管理システムは自動集計やリアルタイム管理、給与システム連携など、現代の労働環境に適した高度な機能を提供します。
働き方改革関連法への対応や業務効率化を考慮すると、勤怠管理システムへの移行は企業にとって重要な選択肢といえるでしょう。
勤怠管理システムを導入する際は、タッチオンタイムをぜひご検討ください。「タッチオンタイム(Touch On Time)」は、株式会社デジジャパンが提供する、市場シェアNo.1※の勤怠管理システムです。
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※2023年 富士キメラ総研調べ 勤怠管理SaaS市場 利用ID数

- この記事の執筆者
- 株式会社デジジャパン「タッチオンタイム」コラムチーム
- 受賞歴:「BOXIL SaaS AWARD Autumn 2025」勤怠管理システム部門
ITトレンド Good Productバッジ 2022