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労働基準監督署の是正勧告とは?概要&受けた場合の対処法

働き方改革が加速している今、労働条件違反への取り締まりがますます強化されています。労働基準監督署による立ち入り調査もその一つです。名前は聞いたことがあっても、どんな調査が行われるかよくわからないという人も多いのではないでしょうか。そこで労働基準監督署の調査のチェックポイントや、是正勧告の内容、是正勧告を受けた場合の対処などを知っておく必要があります。

労働基準監督署の調査が入る3つのケース

労働基準監督署はどのような場合に調査に入るのでしょうか? まずは、調査が入るケースを紹介いたします。

労働基準監督署によって行われる調査を、「臨検監督」といいます。労働基準監督署に所属する監督官には法律による権限が与えられており、この臨検監督を拒否することは原則不可能です。労働基準監督署が行う臨検監督の実施には、主に以下の3つのパターンがあります。


1.主体的または計画的に対象事業場を選ぶ

「定期監督」と呼ばれ、計画的に行われる調査です。どのような基準で調査対象となる企業を選定するかは、厚生労働省の公式サイトにて毎年4月に公開される「地方労働行政運営方針」が大きく関係しています。この方針に基づき、各都道府県で重点方針を決めているのです。


2.労働者からの申告があった

「申告監督」と呼ばれ、臨検監督で最も多いケースです。平成27年の新規申告受理件数は26,280件にのぼり、違反事業場は15,782件で全体の60%でした。


3.労働災害が発生した

「災害時監督」と呼び、大きな労働災害が発生したときに調査が入ります。労働災害が起こった原因の究明や、再発防止を目的とする調査です。

労働基準監督署から事前調査指示を受ける内容

では、臨検監督はいつ行われ、予告などはあるのでしょうか?臨検監督は原則予告なしとしています。

しかし、実際には予告して調査に入るケースが多いです。電話で調査予定日を連絡したり、ファックスで調査予定日や準備しておく書類を告げたりします。

要求される書類は調査によって異なりますが、一般的に共通して要求されるものは、会社組織図、労働者の名簿、就業規則、雇用契約書、賃金台帳、タイムカード、時間外労働や休日労働に関する協定届、健康診断個人票などです。調査の段階で追加書類を求められることもあります。

調査を乗り切るための事前の改善

こういった臨検監督で指摘を受けないようにするためにはどんなことをすれば良いのでしょうか?

臨検監督の実施前に改善しておけば、労働監督署からの調査で指摘を受けずに済みます。調査は、「労働条件自主点検表」の内容に沿ってチェックします。この労働条件自主点検表とは労働基準監督署から送られてくるもので、臨検監督前にするセルフチェックのポイントが書かれたものです。

そのため、「労働条件自主点検表」に従って問題点を事前に把握し、改善しておけば、労働基準監督署の対策は可能です。


調査前の自主的な改善例項目

労働条件自主点検表に基づき、自主改善した事例をいくつか挙げます。

  • 通常の労働者が10人以上おり、実情に合った就業規則を作成した。
  • パートタイム労働者を雇っており、適用の就業規則を設けた。
  • 1週間の所定労働時間を40時間以下に定めた。
  • 労働時間が6時間以上8時間以下の場合45分以上、8時間以上なら60分以上の休憩時間を取るよう定めた。

よくある是正勧告内容

労働基準監督官が調査を行った結果、法令違反があった場合に行われるのが是正勧告です。では、実際にどのような是正勧告が行われているのでしょうか? 定期監督ではおよそ7割の事業場で法令違反が報告されています。平成27年の違反内容で多いものは、以下の通りです。

  1. 労働時間 20.8%
  2. 安全基準 19.1%
  3. 健康診断 15.1%
  4. 割増賃金 14.5%
  5. 労働条件の明示 11.6%

また申告監督の処理状況を見ると、違反事業場比率は60%で、15,782件の違反事業場が確認されました。申告の場合の違反内容については賃金の不払いが圧倒的に多く、解雇や最低賃金違反も問題となっています。

違反内容としては労働時間に関する違反が最も多いです。労働時間は原則として、1週で40時間、1日で8時間(休憩時間は除く)を超えて労働させてはいけないことになっています。近年、特に長時間労働は過労死などにつながる可能性があるので、労働基準監督署でも重点項目として取り締まられています。

是正勧告に従わない場合の罰則

是正勧告は行政指導であって行政処分ではありません。つまり、法的な強制力は伴わないということです。しかし法令違反だと指摘されているため、虚偽の内容を伝えた場合、繰り返し是正しない場合や見るからに悪質だと判断された場合は、検察庁から書類送検される可能性があります。その結果社名が公表されるなど、各法律で定められた罰則が適用される場合も出てきます。是正勧告を受けたら、無視せず対応するべきでしょう。

是正勧告書の概要&交付された後に行うこと

調査の結果法令違反があり是正勧告を受けると、交付されるのが是正勧告書です。違反事項と是正期日が記載されており、交付を受ける際は受領日、受領者職と受領者氏名の署名捺印が求められます。

是正勧告書を交付されたら指摘があった違反内容を改善し、期日までに是正報告書を出さなければなりません。この是正報告書は特に書式などは決まっていませんが、違反内容と是正内容、是正完了年月日を記載し、会社名と所在地、代表者名を記名押印したものを提出するようになっています。

また法令違反でないものの改善が必要とされた場合、「指導票」という別の書類が交付されることもあります。これも是正勧告書と同じように、改善状況の報告が必要です。

是正勧告は人事労務管理を改善するチャンス捉えましょう。労働契約内容や就業規則、人事制度、社員の勤怠管理など見直すいい機会となります。 また、是正報告書を提出することで「労働法令違反状態を何年何月何日にどのような措置を行い是正したか」という事を行政側の受領印付き書面にて証明できるようになります。

例えば、従業員のケガなどで事業主の民事上の責任が問われた場合、是正報告書を提出していなければ、安全対策実施内容とその実施日を証明することが難しくなってしまいます。

そのような状況にならない為にも是正勧告書と指導票を交付された後には、指摘内容・是正内容をもとに労働環境の是正を行いましょう。

労働環境の整備と会社の明るい未来のために

調査で違反が見つかると、是正勧告を受けることは避けられません。是正勧告を受けずに済むためには、日頃から自社の労働環境をよく把握し、従業員の労働実態をつかんでおくことが求められます。

また急な調査が来ても慌てないよう、資料や規則の見直しといった事前の準備も必要です。労働基準監督署の調査対策は、労働環境の整備にもつながります。会社の明るい未来のためにも、職場の労働環境の把握や改善に取り組んでみてください。

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