会社を成長させる「健康経営」とは何か?【コラム】 | 勤怠管理システム『タッチオンタイム』
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健康経営コラム 第1回 会社を成長させる「健康経営」とは何か?

本記事は一般社団法人社労士サポート協会 代表理事 天野常彦様の
ご協力・監修により掲載しております。

昨今、若い世代を中心に「ホワイト企業」というキーワードが関心を集めています。ブラック企業の対義語のように発生した「ホワイト企業」というこの言葉。なぜこのタイミングで関心を集めているのでしょうか。

このキーワードが生まれた背景には、これまで見て見ぬふりをされていた過重労働や長時間勤務などのいわゆる「ブラック企業」問題が表面化することが多くなり、企業単位ではなく社会の問題として認知されはじめてきたのがきっかけのように思えます。厚生労働省も規制する方向で様々な対策を講じていますが、規制するだけではなく良い企業を評価するというアクションを起こしているようです。その1つが「健康経営企業」の評価です。2016年3月には認定企業の範囲を中小企業までに拡大すると発表もあり、今後が期待されている評価制度の1つです。

そこで今回は、まだ聞き慣れない『健康経営』という考え方について、一般社団法人 社労士サポート協会 代表理事の天野氏に健康経営とはどのようなものなのか、お話を伺いました。

健康経営が会社を成長させた!

これは2012年、ある日のワシントンポストに掲げられた見出しである。米国の上場企業の中で、代表的な企業500社の株価指数をS&P500(スタンダードプアーズ500)というが、これらの企業よりも、従業員の健康促進に注力した「優良健康経営企業」の方が、大幅に株価が上回ったという、センセーショナルな記事だった。(1999年の株価を100とした場合、13年後の2012年の株価は、「優良健康経営企業」の1.78倍に対してS&P500は0.99倍に留まった。)

健康経営とは

「健康経営」という言葉は、1992年にアメリカで出版された「The Healthy Company」から広まったもので、著者のロバート・H・ローゼン(Robert H. Rosen)は経営学と心理学の専門家であり、将来的な労働人口の減少を考えた場合、人的生産性の向上が企業の重要な課題になると考えた。

著書の中でローゼン氏は、経営者は従業員の健康管理を経営課題として捉えるべきで、メンタル面、フィジカル面の双方の状態を改善する取り組みが全社的に必要だと述べ、具体的には、健康的な食生活や運動の指導、禁煙などへの報奨制度、メンタルヘルスのためのカウンセリング強化、労働時間の短縮や、業務空間の改善などが重要であるとしている。

なぜ今、健康経営なのか

米国における健康経営の取り組みは、効率を追求する企業の新たな経営手法の一つとして始められた。公的医療保険がない米国では、従業員の医療費や保険料を企業が負担するケースが多く、景気の低迷期にあった1990年代、増益に向けた一つの投資策として企業に受け入れられた。

これに対して日本では、2005年頃から高齢者医療負担や、疾病による長期休業補償など、国家が担う補償費用が急激に増加し、更にブラック企業やワンオペ、長時間残業という労働環境の悪化が、自殺や労働災害を急増させ、国家としての重大な課題の解決策として、経済産業省や経済団体などが中心となり、国家的プロジェクトとして活動が開始された。

健康経営の主な取り組み

経済産業省は東京証券取引所と共同で2015年、日本初の「健康経営銘柄」として22社の企業名を発表した。また、日経BP社と日本生産性本部、電通の三者が「健康経営フォーラム」を主催し、健康経営の啓蒙活動を推進している。更に、商工会議所等が経済産業省の支援を受けて、「健康経営アドバイザー制度(仮称)」の創設を発表した。その他にも、全国健康保険協会や、日本政策投資銀行など、社員の健康と企業の健全な発展を求める多くの団体が、この「健康経営」の新たな効果を認めて、様々な普及促進施策を展開し始めている。


いかがでしたか?
日本でも少子高齢化による就業人口の減少が大きな課題と言われており、もはや人手不足問題は他人事ではなくなってきました。優秀な人材の確保も重要課題の1つですが、従業員数に頼らず業績を上げ続けるためには「人的生産性の向上」を検討せねばならない企業は少なく無いと考えられます。

そのために、従業員の健康をメンタル面・フィジカル面の双方で健康であることが人的生産性の向上に繋がる、という考えの上でアメリカで生まれたのが「健康経営」でした。健康経営先進国であるアメリカでは健康経営を取り入れた企業が成長率が高かったという実績も出ており、そういったところからも日本で注目されるようになった理由の1つではないでしょうか。

次回は、引き続き一般社団法人 社労士サポート協会 代表理事の天野氏に健康経営の具体的な取り組みをご紹介していただきます。

一般社団法人社労士サポート協会 代表理事 天野氏
一般社団法人社労士サポート協会 代表理事 天野常彦氏 プロフィール

元・オリンパスソフトウェアテクノロジー代表取締役社長。1977年から外資系コンピュータメーカー、大手システムインテグレータにてシステム構築に従事。その後、外資系コンサルティングファームにて経営管理に関するコンサルティングを担当し、2005年にオリンパスグループに転職、2006年から2012年までオリンパスソフトウェアテクノロジー社長を務める。2012年10月より、天野メンタルコンサルティング代表。2012年11月より、一般社団法人 産業保健法務研究研修センター 専務理事。(2015年より特別アドバイザー※現名称は一般社団法人産業保健法学研究会)2016年4月に一般社団法人社労士サポート協会を設立。

  • 「メンタルサポートが会社を変えた!」共著 創元社
  • 「メンタルヘルス担当者奮闘記」ストーリーで解かる正しい現場対応 日本法令
  • 主な出演掲載に、NHK「Bizスポ」、テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」、朝日新聞、
    日経ビジネス、東洋 経済、労政時報、安全スタッフ、他
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