有給休暇5日取得義務とは?ITが苦手な現場でもできる有休管理
勤怠管理システム
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公開日:2026年7月6日
こんにちは。シェアNo.1クラウド勤怠管理システム「タッチオンタイム」のコラムチームです。
有給休暇の年5日取得が義務化された一方で、リアルタイムでの取得状況の把握や未達による罰則リスクに頭を悩ませる労務担当者も多いのではないでしょうか。
とくに従業員ごとに基準日が異なる場合、誰がいつまでに何日取得すべきかをリアルタイムに把握しづらく、管理が煩雑になりがちです。本記事では、有休5日義務化の基本ルールや対象者を整理するとともに、取得漏れを防ぐための具体的な対策と、勤怠管理システムの休暇管理機能を活用した効率化の方法を解説します。
- 有給休暇の年5日取得義務の基本ルールと対象者・基準日の考え方
- 取得漏れを防ぐための対策と有休管理に必要なシステム機能
- 年次有給休暇管理簿や就業規則など企業が対応すべき管理ポイント
- 時間単位・半日有休や育休復帰、退職予定者などよくある疑問を解説
目次
有給休暇の「年5日取得義務化」とは?
労働基準法の改正により導入された「有給休暇の年5日取得義務」について、基本的な制度の概要と罰則、管理方法を解説します。
法律で定められた「年5日取得義務」の概要と時季指定
2019年4月の労働基準法改正により、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対し、年5日の有給休暇を取得させることが企業の義務となりました。労働者が自ら取得しない場合、使用者は労働者の意見を聴取した上で、取得する時季を指定し、期限内に5日分の有休を消化させなければなりません。
※参考:労働基準法・第三十九条(年次有給休暇)⑦|e-GOV
義務違反企業に科される重い罰則
有給休暇の年5日取得義務を果たせなかった場合、企業には労働基準法違反として、対象となる労働者1人につき最大30万円の罰金が規定されています。未達の従業員が10人いれば最大300万円もの罰金になる恐れがあります。また、罰則だけでなく企業の社会的信用の低下にもつながるため、確実な状況把握と計画的な消化促進が不可欠です。
※参考:労働基準法・第三十九条(年次有給休暇)⑦|e-GOV / 労働基準法・第百二十条|e-GOV
就業規則への記載と「年次有給休暇管理簿」の作成・保管義務
企業が時季指定を行う場合、対象となる労働者の範囲や方法について就業規則への記載が必要です。企業は労働者ごとに「年次有給休暇管理簿」を作成し、有休を与えた時季、日数、基準日を記録します。管理簿は有休を与えた期間中およびその後3年間の保存が義務付けられており、労働基準監督署の求めに応じて提出しなければなりません。
有給休暇の取得義務対象者と「基準日」の計算方法
有休5日取得の義務対象となる従業員の条件と、期間を計算するための「基準日」の考え方や特例について詳しく見ていきます。
対象となる労働者の条件
年5日の取得義務の対象となるのは、年次有給休暇が「年10日以上」付与される労働者です。正社員だけでなく、条件を満たせばパートタイム労働者や契約従業員も含まれます。入社から半年継続勤務し、全労働日の8割以上出勤して初回の有休が10日付与された時点で、雇用形態に関わらず年5日の取得義務が発生します。
※参考:労働基準法・第三十九条(年次有給休暇)①~③|e-GOV
「基準日」の原則と管理対象期間の数え方
「基準日」とは、労働者に年次有給休暇が付与される日です。原則として、雇入れの日から6か月間継続勤務し、出勤率が8割以上の労働者に対し、最初の基準日に有休が付与されます。年5日の取得義務は、基準日から1年間の「管理対象期間」内に果たさなければなりません。従業員ごとに入社日が異なる場合、個別の基準日と対象期間を把握する必要があります。
※参考:労働基準法・第三十九条(年次有給休暇)①・⑦|e-GOV
入社日調整や全社統一で付与日を前倒し・重複する場合の特例
管理を楽にするため、企業が全従業員の有休付与日を「4月1日」などに統一して前倒し付与するケースがあります。1回目の基準日と前倒しした2回目の基準日が重複し、期間が重なるため、特例として、重なる期間全体の長さに応じた比例按分の日数を取得させる方法が認められています。
多くの職場で「有休5日義務化」の管理が難しい3つの原因
紙やタイムカードでは取得状況をリアルタイムに把握できない
紙のタイムカードや出勤簿などのアナログな管理では、期中におけるリアルタイムの有休取得日数がひと目で把握できません。人事担当者が一人ひとりのデータを手作業で集計する手間がかかるため、進捗管理にタイムラグが生じます。気づいた時には期限が迫っており、慌てて取得を促しても業務調整が間に合わず、義務違反を招くリスクが高まります。
従業員ごとに基準日が異なり、対象期間の進捗管理が煩雑になる
入社日基準で有休を付与する場合、従業員ごとに入社日が異なると、有休の基準日や年5日の管理対象期間も一人ひとりバラバラになります。誰がいつからいつまでに何日取得すべきかを個別に追う必要があり、対象者が増えるほど進捗の把握が難しくなります。基準日の管理が属人化・煩雑化することが、取得漏れを見落とす原因となります。
年次有給休暇管理簿の作成・更新にかかる手間とミスのリスク
労働基準法により、企業は従業員ごとに「年次有給休暇管理簿」を作成・保管する義務があります。これを手作業で行うと、付与日数・取得時季・基準日の転記や更新に多大な手間がかかり、記載漏れや計算ミスも起こりがちです。管理簿のメンテナンス負担そのものが、正確な有休管理を妨げる要因になります。
有休5日を確実に取得・消化させるための対策

業種や職場環境を問わず、有休5日を確実に取得・消化させるための具体的な対策を紹介します。
全社一斉や班ごとに有休を消化させる「計画的付与制度」を活用する
会社主導で確実な有休消化を促すには「計画的付与制度」の活用が有効です。労使協定を結ぶことで、付与日数のうち5日を超える分について、会社が計画的に取得日を割り振れる制度です。お盆や年末年始の連休につなげたり、工場の稼働調整に合わせて班ごとに一斉取得日を設けたりすることで、取得漏れを根本から防ぎます。
※参考:労働基準法・第三十九条(年次有給休暇)⑥|e-GOV
柔軟に休みやすくする「半日休・時間休の導入」
労働基準法第39条第4項に基づき、労使協定の締結により時間単位での有休付与が可能になります。また、半日単位の取得も柔軟な働き方を後押しします。これらの導入により、従業員が「数時間だけ、半日だけ休みたい」という時に有休を使いやすくなり、職場全体の取得に対する心理的ハードルを下げられます。
業務の属人化を防ぎ予定を見える化する「有給休暇計画表の作成」
有休の取得漏れを防ぐには、年度の初めや基準日に「有給休暇計画表」の作成が効果的です。従業員に事前に取得希望日を記入してもらい、部署内で調整しながらスケジュールに組み込みます。あらかじめ予定として見える化しておくことで、業務の代替要員の確保や計画的な人員配置が可能になり、直前になって休めないといった事態を防ぎます。
職場全体の意識を変える「有給休暇取得を推進する啓蒙」
確実な5日取得を達成するには、社内での積極的な啓蒙活動を通じて「休みやすい雰囲気」を醸成することが不可欠です。有休取得が法律上の義務であることや、会社の経営リスクに直結することを社内報や朝礼で周知します。特に管理職に対して意識改革を促し、部下へ定期的な声かけや取得の推奨を行わせることが肝心です。
有給休暇を管理するために必要な3つの機能
年5日の取得義務を漏れなく履行するために、勤怠管理システムに備わっているべき機能について解説します。
取得漏れを未然に防ぐ「自動アラート・通知機能」
有休の年5日取得義務を確実に果たすためには、取得が遅れている従業員や管理者へ自動で警告を出すアラート機能が必須です。基準日から一定期間が過ぎても消化日数が未達の場合に、システムが自動で通知を送ることで、期限直前になって慌てるリスクを回避できます。管理者が一人ひとりの状況を目視で確認する手間を省き、義務違反を未然に防ぎます。
法令遵守に不可欠な「年次有給休暇管理簿の自動作成機能」
労働基準法施行規則第24条の7により、企業は従業員ごとに有休の取得時季や日数を記録した「年次有給休暇管理簿」を作成・保管する義務があります。システムを選ぶ際は、有休が取得された時点でこの管理簿が自動で作成・更新される機能が不可欠です。手作業による転記ミスや漏れをなくし、いつでも労働基準監督署の調査に対応できる状態を維持できます。
:取得状況と残日数を可視化する「有休取得状況・残数の自動集計機能」
年5日の取得義務を漏れなく果たすには、従業員ごとの有休取得日数と残日数が自動で集計・更新され、いつでも最新の状況を確認できる機能が重要です。従業員は自分の残数や取得期限を、管理者は全社員の消化状況を一覧で把握できます。誰の取得が遅れているかがひと目で分かるため、計画的な取得促進や時季指定がしやすくなり、透明性の高いスムーズな有休消化を実現できます。
有給休暇の年5日取得に関するよくある質問

有給休暇の年5日取得義務に関連して、よくある質問をまとめました。
従業員が有休取得を拒否・希望しない場合でも会社は処罰されますか?
従業員本人が「休まずに働きたい」と取得を拒否した場合であっても、年5日の有休を消化させなければ労働基準法違反となり、会社側に罰則が科される可能性があります。有給休暇の取得は企業の義務であるため、本人の希望にかかわらず、会社は確実に休ませる措置を講じなければなりません。
※参考:労働基準法・第三十九条(年次有給休暇)⑦|e-GOV / 労働基準法・第百二十条|e-GOV
半日単位や時間単位の有休取得は、5日の義務カウントに含まれますか?
半日単位での有休取得は、年5日の取得義務の日数にカウントすることが認められています。例えば、半休を10回取得すれば5日分として計算されます。しかし、時間単位の有給休暇については、5日の取得義務のカウントには含まれません。時間休は、義務消化分としては計算できない点に注意が必要です。
年度の途中で育休から復職した従業員にも、5日休ませる義務はありますか?
育児休業から復帰した従業員であっても、基準日において10日以上の有休が付与されていれば、原則として年5日の取得義務の対象となります。ただし、管理対象期間のうち育休などで休業していた期間が長く、復帰後の残りの労働日数が5日未満であるような場合は、取得できなかったとしても違反にはなりません。
退職予定の従業員に対しても、5日の取得義務は一律で適用されますか?
退職が予定されている従業員であっても、年次有給休暇が10日以上付与された基準日から退職日までの期間において、5日の取得義務を果たす必要があります。ただし、退職日までの勤務日数が5日未満など、物理的に5日間の取得が不可能な場合に限っては、未消化であっても義務違反とはなりません。
まとめ
有給休暇の年5日取得は、違反すると罰則の対象となるため、企業は確実な管理体制を築く必要があります。しかし、パソコンがない工場や倉庫など、従業員のITリテラシーに課題がある現場では、アナログなタイムカード管理からの脱却が大きなハードルとなります。
とくに従業員ごとに基準日が異なる場合、取得状況の把握や管理簿の作成を手作業で続けるのは大きな負担となり、取得漏れのリスクも高まります。
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- この記事の執筆者
- 株式会社デジジャパン「タッチオンタイム」コラムチーム
- 受賞歴:
- 「ITreview Grid Award 2026 Spring」勤怠管理システム部門 最高位「Leader」
- 「ITreview The Best Software in Japan 2026」TOP100ランクイン
- 「BOXIL SaaS AWARD Spring 2025」勤怠管理システム部門
- ITトレンド Good Productバッジ 2022













