有給休暇の繰り越しとは?基本ルール、計算方法などを解説
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公開日:2026年7月3日
こんにちは。シェアNo.1クラウド勤怠管理システム「タッチオンタイム」のコラムチームです。
有給休暇は、一定の条件を満たした従業員に付与される権利です。しかし「繰り越しは何日まで可能なのか」「保有できる上限日数はいくつなのか」など、仕組みを正確に理解できていないケースも少なくありません。この記事では、有給休暇の繰り越しに関する基本ルールや企業が注意すべき点、日数の計算方法、失効する有給休暇への対策などを分かりやすく解説します。
- 有給休暇の繰り越し上限と時効のルール
- 繰り越し分と新規付与分の消化順序と、年ごとの日数計算方法
- 失効する有給休暇への対策として、買取制度や積立制度の活用
- 年5日の取得義務など、企業が押さえるべき注意点
目次
有給休暇の繰り越しとは?
有給休暇の繰り越しは、1年以内に取得し切れなかった有給休暇の未使用分を翌年度へ持ち越せる仕組みです。例えば、4月1日に入社した正社員が、出勤義務のある日の8割以上を勤務して、6か月後に10日の有給休暇が付与されたとします。
有給休暇10日のうち5日を取得した場合、残りの5日は翌年度へ繰り越せます。繰り越しの対象は、有給休暇が付与されている全従業員です。パート・アルバイト・派遣社員も、契約期間中であれば繰り越しが可能です。
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有給休暇の繰り越しに関する基本ルール
「有給休暇はどこまで繰り越せるのか」「最大で何日まで保有できるのか」など、有給休暇の繰り越しルールがわかりにくいと感じる人も多いでしょう。ここでは、有給休暇の繰り越しに関する基本ルールについて解説します。
有給休暇を繰り越せるのは1年限り(2年で時効)
有給休暇を繰り越せるのは1年に限られており、2年目に繰り越しはできません。労働基準法第115条で、有給休暇の時効が2年と定められているためです。例えば、2025年に付与された有給休暇のうち3日が残った場合、その3日分は2026年へ繰り越しが可能ですが、2027年に繰り越すことはできません。2026年中に使わなければ、残った有給休暇は消滅します。
繰り越し上限は20日、最大保有日数は40日
年次有給休暇の日数は勤続年数に応じて増加し、勤続6年6か月を超えると、年間20日が付与されます。また、未消化の有給休暇は翌年度へ繰り越しができます。仮に20日を使わずに残した場合は、その20日が翌年へ持ち越され、新たに付与される20日と合わせて、最大40日まで保有可能です。
なお、会社独自の制度で法定以上の有給休暇を付与している場合は、最大保有日数が40日を超えるケースもあります。就業規則や社内ルールを事前に確認することが大切です。
繰り越した有給休暇と新規付与分の消化順序
前年度からの繰り越し分と、新規で付与された有給休暇がある場合、どちらから取得するかは労働基準法で定められていません。一般的には、期限が先に来る繰り越し分から消化します。新規付与分を優先すると、繰り越し分が失効しやすくなるためです。
ただし、就業規則で消化順序が定められている場合は、ルールに従う必要があります。事前に社内規程を確認しておくとよいでしょう。
有給休暇を繰り越さない制度は法律違反の可能性あり
企業が未消化の有給休暇を翌年度へ繰り越さなかった場合、労働基準法違反となる可能性があります。有給休暇には2年間の時効があり、取得する権利は労働者に認められています。そのため、会社が繰り越しを認めない対応は、労働基準法第39条に反することになります。
また、就業規則に「有給休暇は1年で失効する」と記載されていても、法律に反する内容は無効です。未消化分の有給休暇は、適切に繰り越し処理をしなければなりません。
有給休暇の繰り越しに関して企業が注意すべき点
有給休暇を繰り越す際には、企業側が気をつけるべき点があります。3つの注意点を解説します。
年5日の取得義務がある
2019年4月から、企業には従業員に対して年間5日以上の有給休暇を取得させる義務が課せられました。有給休暇を繰り越して残日数が増えていても、取得義務は変わりません。企業は取得状況を管理し、5日に満たない従業員には、希望を踏まえた上で取得日を指定するなどの対応をとる必要があります。
付与日の統一は従業員に不利益が出ないよう配慮する
有給休暇は、入社から6か月後に付与され、その後は1年ごとに付与されるのが一般的です。ただし、管理のしやすさを考慮して、企業が付与日を全社員で統一することも認められています。なお、本来の付与日より遅く設定するといった、従業員に不利益が生じる運用は認められていません。付与日を統一したい場合は、就業規則に定めましょう。
最大保有日数を超える有給休暇を付与しても問題ない
労働基準法において、有給休暇の最大保有日数は40日と定められていますが、企業が独自の制度として追加の休暇を設けることは可能です。例えば、失効した有給休暇を積み立てて利用できる「リフレッシュ休暇」や「傷病休暇」などがあります。このような制度により、長期療養が必要な場合などに、休暇を取得しやすくなります。

有給休暇の繰り越しが発生する際に日数の計算方法
有給休暇の繰り越しが発生した場合は、保有日数や消化順序を正しく把握する必要があります。1年目から3年目までの具体例をもとに、有給休暇の計算方法を解説します。
1年目
入社から6か月後に、最初の有給休暇として10日が付与されます。例えば、1年目に4日取得した場合、残り6日が翌年度へ繰り越されます。
2年目
2年目は、前年からの繰り越し分と新たに付与される有給休暇を合算して管理します。例えば、前年繰り越しが3日、新規付与が12日の場合、保有日数は合計15日です。保有している有給休暇から12日を取得した場合は、先に繰り越し分の5日が消化され、残りの7日分が新規付与分から差し引かれます。そのため、新規付与分は5日残ります。
3年目
3年目も、前年からの繰り越し分と新規付与分を合わせて保有日数が決まります。例えば、前年からの繰り越しが3日、新規付与が14日の場合、保有日数は合計17日です。この状態で2日を取得した場合、繰り越し分から2日消化されて、残りの1日は時効により消滅します。一方、3年目に新たに付与された14日は翌年度へ繰り越されます。
繰り越しできずに失効する有給休暇への対策
有給休暇は繰り越せる一方で、取得しないまま時効によって失効してしまうケースもあるでしょう。ここでは、繰り越しできずに失効する有給休暇を減らすための対策について解説します。
繰り越しできず失効する有給休暇の買取を検討する
有給休暇の買取は原則として認められていませんが、時効で失効した分や退職時の未消化分、法定日数を超えて付与された分については、例外として買取が可能です。ただし、従業員と揉めないためにも、制度を設ける場合は、金額や日数などの条件を就業規則で定めておく必要があります。
また、買取制度を導入すると「取得せずに買い取ってもらった方が得」と考える従業員が増えて、有給休暇の取得を控える可能性があります。その結果、取得率の低下につながるおそれもあるため、制度設計は慎重に行いましょう。
積立有給休暇制度の導入を検討する
積立有給休暇制度の導入も有効です。積立有給休暇制度とは、時効によって失効する有給休暇を積み立てて、将来的に利用できるようにする、企業独自の制度を指します。通常であれば消滅する有給休暇も、この制度を導入することで、必要なタイミングまで積み立てて利用できるようになります。
おもな利用目的としては、介護や子どもの看護、長期療養、不妊治療など、長期間の休みが必要なケースが挙げられます。従業員は収入を維持しながら休暇を取得しやすくなり、企業側にも福利厚生の充実や従業員満足度の向上、離職率低下といったメリットが期待できます。
有給休暇を取得しやすい環境を整える
有給休暇を時効や退職で失効させないためには、有給休暇を取得しやすい職場づくりが欠かせません。管理職が率先して休暇を取得したり、上司が定期的に声をかけたりすることが、取得しやすい雰囲気づくりにつながります。
また、取得率向上のための対策も考えましょう。具体的には、人員配置や業務量の見直し、時間単位・半日単位での取得対応、取得推奨日の周知などが挙げられます。
有給休暇の繰り越し管理を効率化する方法
有給休暇の繰り越しを効率的に管理するには、取得状況や日数などを正確に把握することが重要です。ここでは、有給休暇の管理を効率化する方法について解説します。
年次有給管理簿を電子化する
年間10日以上の有給休暇が付与される従業員については、企業に「年次有給休暇管理簿」の作成・保存義務があります。紙で管理すると計算ミスや記入漏れなどが起こりやすいため、電子化による管理が有効です。個々の従業員の取得状況が確認しやすくなるため、問い合わせ対応を効率化できて、労務担当者の負担軽減にもつながります。

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勤怠管理システムで有給管理を自動化する
勤怠管理システムで有給管理を自動化する方法もおすすめです。勤怠管理システムの導入は、有給の付与状況や取得状況をリアルタイムで確認できるだけではなく、年5日の取得が未達の従業員へのアラートも可能です。また、申請・承認手続きの効率化や、勤怠・給与計算との連携による業務負担の軽減にもつながります。
まとめ
有給休暇は、未使用分を翌年度へ繰り越せますが、有効期限は付与日から2年間です。そのため、繰り越し日数や失効時期を正しく把握し、適切に管理することが重要になります。また、企業には年5日の取得義務があり、有給休暇を取得しやすい環境づくりも求められます。
さらに、積立制度や勤怠管理システムなどを活用することで、失効防止や管理業務の効率化にもつながります。制度内容を正しく理解し、自社に合った運用方法を整えましょう。
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- この記事の執筆者
- 株式会社デジジャパン「タッチオンタイム」コラムチーム
- 受賞歴:
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- 「ITreview The Best Software in Japan 2026」TOP100ランクイン
- 「BOXIL SaaS AWARD Spring 2025」勤怠管理システム部門
- ITトレンド Good Productバッジ 2022













