有給休暇の最大保有日数は40日?|仕組みと繰越ルールをわかりやすく解説
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公開日:2026年8月31日
こんにちは。シェアNo.1クラウド勤怠管理システム「タッチオンタイム」のコラムチームです。
近年では、働き方改革の推進により、有給休暇を適切に管理・運用することが企業に求められています。有給休暇は、一定の条件を満たした従業員に法律で付与される権利ですが、付与日数や繰越、時効などには細かなルールがあり、企業が独自の判断で運用できるものではありません。
「有給休暇は最大何日まで保有できるのか」と疑問を抱く担当者も多いのではないでしょうか。この記事では、有給休暇を最大40日保有できる仕組みと年5日の取得義務との関係や、付与条件、繰越ルール、時効、企業・従業員ともに押さえておきたい基本ルールまで解説していきます。
- 有給休暇の制度上の最大保有日数40日と、年5日取得義務との関係
- 未使用分の繰越・2年間の時効・消化順序に関するルール
- 勤務日数や出勤率によって異なる付与条件と最大保有日数
- 時季変更権・買い取り・独自休暇制度など運用上の注意点
有給休暇の最大保有日数は勤務条件によって異なる
有給休暇は、一定の条件を満たした従業員に法律で付与される権利です。ただし、最大保有日数は所定労働時間や勤務日数によって異なります。ここでは、有給休暇を最大40日保有できる条件と、勤務日数によって付与日数が異なる場合の最大保有日数について解説します。
6年6か月以上勤務すると制度上は最大40日保有できる
有給休暇を制度上の上限である40日保有できるのは、週30時間以上または週5日以上勤務する従業員が、入社から6年6か月以上継続勤務し、各付与日の直前1年間の出勤率が8割以上などの条件を満たしている場合です。
この条件を満たすと、毎年20日の有給休暇が付与されます。前年に付与された20日のうち未使用分は翌年度へ繰り越せるため、新たに付与される20日と合わせて、制度上は最大40日まで保有できます。
なお、2019年4月の労働基準法改正により、年10日以上の有給休暇が付与される労働者(管理監督者を含む)は、年5日について使用者が時季を指定して取得させることが義務付けられました。ただし、年5日の取得義務があるからといって、有給休暇の最大保有日数が35日に制限されるわけではありません。
有給休暇の残日数は、取得するタイミングや繰越分と新規付与分の消化順序などによって変わります。そのため、年5日の取得義務を満たしている場合でも、最大40日を保有することがあります。
週30時間未満・週4日以下勤務は比例付与で決まる
週30時間未満で働き、所定労働日数が週4日以下の従業員は、「比例付与」の対象です。これは、勤務日数に応じて有給休暇の日数が決まる制度であり、通常の20日付与とは異なります。たとえば、週4日勤務の場合の付与日数は以下のとおりです。
| 継続勤務年数 | 6か月 | 1年6か月 | 2年6か月 | 3年6か月 | 4年6か月 | 5年6か月 | 6年6か月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 付与日数 | 7日 | 8日 | 9日 | 10日 | 12日 | 13日 | 15日 |
※各付与日の直前1年間の出勤率が8割以上などの条件を満たした場合
週4日勤務の場合、6年6か月以上勤務すると年間15日の有給休暇が付与されます。未使用分は翌年度まで繰り越せるため、最大保有日数は30日です。なお、今回は週4日勤務を例に紹介しましたが、週3日・週2日・週1日勤務でも比例付与が適用され、勤務日数に応じて付与日数や最大保有日数は異なります。
有給休暇を最大40日保有できる繰越ルールの仕組み
有給休暇は、付与された年に使い切れなかった場合でも、一定の条件のもとで翌年度へ繰り越せます。ただし、何年でも保有し続けられるわけではありません。
ここでは、有給休暇を制度上最大40日を保有できる仕組みや繰越の基本ルールを解説します。
有給休暇は未使用分を翌年度に繰り越せる
有給休暇は、付与された年に使い切れなかった場合、未使用分を翌年度まで繰り越せます。たとえば、今年20日付与された有給休暇を10日しか使わなかった場合、残りの10日は翌年度へ繰り越されます。そして翌年度に新たな20日が付与されれば、合計30日保有できる仕組みです。
前年の20日をまったく使用しなかった場合は、繰り越し分20日と新規付与分20日を合わせて、制度上は最大40日保有できます。
※年10日以上の有給休暇が付与される労働者(管理監督者を含む)は、年5日の有給休暇を取得する必要があります。年5日の取得義務と最大40日の保有日数との関係については、後述します。
有給休暇の時効は付与日から2年間
有給休暇は、一度付与されると永久に残るわけではありません。労働基準法では、有給休暇を請求できる権利は付与日から2年間で時効となります。たとえば、2026年4月1日に付与された有給休暇は、2028年3月31日までに取得しなければ消滅します。
そのため、繰り越せるのは翌年度までであり、さらに翌年へ持ち越すことはできません。有給休暇を失効させないためにも、計画的に取得することが大切です。
有給休暇の消化順序は就業規則によって異なる
有給休暇が繰り越されている場合、「繰り越し分と今年度付与分のどちらから先に使うのか」が気になる人も多いでしょう。法律では消化順序が定められていないため、就業規則で運用方法を決められます。
時効による失効を防ぐため、古い有給休暇から順番に消化する運用が広く採用されています。
たとえば、前年から繰り越した10日と今年付与された20日がある場合は、繰り越し分10日から使用する運用が一般的です。なお、この「古い分から消化する」運用では、年5日の取得義務を満たしていても、一時的に40日を保有するケースが生じます。
一例として、ある年度に前年からの繰越分から年5日を消化すると、その年度の新規付与20日は使用せずに残ります。翌年度にさらに20日が付与されると、前年度分の残り(最大20日)と合わせて合計40日に達する期間が生まれます(それより古い繰越分は2年の時効で消滅します)。このように、制度上の上限である40日を保有する状況は、消化順序によって実際に起こり得ます。

有給休暇の繰越を認めないことは原則として違法
有給休暇の未使用分を翌年度へ繰り越すことは、法律で認められた従業員の権利です。そのため、「今年中に使わなかった有給休暇は消滅する」といった独自ルールを企業が設けることは、原則として認められません。
たとえば、就業規則に「年度末で未使用分は全て失効する」と定めても、労働基準法より従業員に不利な内容は無効となります。企業は法律に沿った運用を行い、適切に有給休暇を管理する必要があります。
有給休暇が付与される条件
有給休暇は、全ての従業員に入社直後から付与されるものではありません。継続勤務期間や出勤率など、法律で定められた条件を満たした場合に付与されます。ここでは、有給休暇が付与されるために必要な2つの条件を解説します。
入社から6か月以上継続勤務している
有給休暇は、入社後すぐに付与される制度ではありません。労働基準法では、雇入れの日から6か月以上継続して勤務していることが条件の1つとされています。たとえば、4月1日に入社した場合は原則として10月1日、10月1日に中途入社した場合は翌年4月1日が最初の付与日です。
このように、有給休暇の付与日は入社日に応じて決まるため、全ての従業員に一斉に付与されるわけではありません。なお、パート従業員なども、継続勤務などの条件を満たせば対象となります。
全労働日の8割以上出勤している
継続勤務期間を満たしていても、全労働日の8割以上出勤していなければ有給休暇は付与されません。たとえば、所定労働日数が100日であれば、80日以上出勤している必要があります。
ただし、業務上のけがによる休業や産前産後休業、育児休業・介護休業など、一部の休業期間は法律上「出勤したもの」として扱われます。そのため、単純に欠勤日数だけで判断されるわけではありません。
有給休暇で知っておきたいポイント
有給休暇には、付与日数や繰越ルール以外にも知っておきたいポイントがあります。制度を正しく理解していないと、「希望日に取得できなかった」「買い取ってもらえると思っていた」など、認識の違いによるトラブルにつながることも少なくありません。ここでは、有給休暇を運用・取得する上で押さえておきたいポイントを紹介します。
事業運営に支障がある場合は時季変更権を行使できる
会社は、従業員から有給休暇の申請があった場合でも、その日に休暇を取得すると事業の正常な運営に支障が生じる場合は「時季変更権」を行使し、取得日を別の日へ変更できます。
たとえば、繁忙期に複数の従業員が同時に有給休暇を申請し、業務に大きな支障が生じるケースなどが該当します。ただし、慢性的な人手不足や単なる業務の都合だけを理由に時季変更権を行使することは認められません。
例外的に認められた制度であるため、安易な運用は避け、客観的に事業運営への支障がある場合に限って行使することが重要です。
パート従業員も有給休暇を繰り越せる
有給休暇の繰越ルールは、正社員の従業員だけに適用されるものではありません。パート従業員なども、継続勤務期間や出勤率などの条件を満たして有給休暇が付与されていれば、未使用分を翌年度まで繰り越せます。
たとえば、週3日勤務で付与された有給休暇を使い切れなかった場合でも、時効を迎えるまでは翌年度に取得できます。雇用形態によって繰越の可否が変わるわけではなく、付与日数のみが勤務日数に応じて変わる仕組みです。
有給休暇の買取は原則として認められない
有給休暇は、心身の疲労を回復し、生活との調和を図ることを目的とした制度です。そのため、会社がお金を支払う代わりに法定の有給休暇を買い取ることは、原則として認められていません。
たとえば、「有給休暇を使わずに買い取ってほしい」と従業員が希望しても、法定の有給休暇については応じることはできません。ただし、法律で定められた日数を超えて会社が独自に付与した有給休暇や、退職時に取得できなくなった有給休暇などは、例外として買い取りが認められる場合があります。
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会社独自の休暇制度があれば40日を超えて付与される場合がある
ここまで解説した最大40日という保有日数は、労働基準法で定められた法定の有給休暇を前提としたものです。
一方で、企業によっては法定日数とは別に、リフレッシュ休暇や特別有給休暇などの独自制度を設けていることがあります。
これらは法定の有給休暇とは別枠で付与されるため、法定分に加えて利用できるケースもあります。
ただし、付与条件や取得期限、繰越の可否は会社ごとに異なるため、就業規則や社内制度を確認することが大切です。
まとめ
有給休暇の最大保有日数は、勤務条件によって異なります。
週30時間以上または週5日以上勤務し、6年6か月以上継続勤務している従業員は、未使用分を翌年度へ繰り越すことで、制度上は最大40日を保有できます。※年5日の取得義務がありますが、消化順序によっては、年5日を取得していても40日を保有する場合があります。
一方で、比例付与の対象となる従業員は付与日数が異なるため、最大保有日数も変わります。企業は付与条件や繰越ルール、時効、時季変更権などの制度を正しく理解し、労働基準法に沿った適切な勤怠管理を行うことが重要です。
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- この記事の執筆者
- 株式会社デジジャパン「タッチオンタイム」コラムチーム
- 受賞歴:
- 「ITreview Grid Award 2026 Spring」勤怠管理システム部門 最高位「Leader」
- 「ITreview The Best Software in Japan 2026」TOP100ランクイン
- 「BOXIL SaaS AWARD Spring 2025」勤怠管理システム部門
- ITトレンド Good Productバッジ 2022











