残業時の休憩時間はどうなる?必要な時間や残業代、管理のポイントを解説
タッチオンタイムの紹介
公開日:2026年11月4日
こんにちは。シェアNo.1クラウド勤怠管理システム「タッチオンタイム」のコラムチームです。
従業員が一定時間を超えて働く場合は、業務内容や忙しさにかかわらず、法律で定められた休憩時間を与える必要があります。この際に注意したいのが、残業によって労働時間が延びた場合の休憩です。業務が立て込んでいるからといって、働かせ続けることはできません。
適切な休憩が必要なことは理解していても、「残業時に追加の休憩は必要なのか」「休憩した時間に残業代は発生するのか」など、詳しいルールまでは把握できていない担当者もいるでしょう。
この記事では、労働時間ごとに必要な休憩時間や残業時の考え方、残業代との関係、企業が休憩時間を管理する際のポイントまで分かりやすく解説します。
- 残業時に必要な休憩時間の基準と追加休憩が必要になるケース
- 休憩中の残業代の取り扱いと労働時間の判断基準
- 休憩時間に関する3つの原則と適切に与えない場合のリスク
- 従業員の負担を軽減する休憩の取り方と勤怠管理のポイント
目次
残業と休憩時間を考える上で前提となる労働時間の知識
残業時の休憩時間を判断する上では、「残業を何時間したか」ではなく、その日に実際にどれだけ働いたかを確認することが重要です。残業が発生したからといって、必ず追加の休憩が必要になるわけではありません。
休憩時間は、所定労働時間と残業時間を切り分けず、実際の労働時間をもとに判断します。たとえば、通常勤務の時点では必要な休憩を確保できていても、残業によって労働時間が延びれば、必要となる休憩時間が変わる場合があります。
そのため企業は、始業から終業までの勤務状況と休憩の取得状況を正確に把握し、実際の労働時間に応じて休憩を管理する必要があります。
休憩時間は労働時間に応じて定められている
労働基準法では、1日の労働時間に応じて、企業が従業員へ与えるべき休憩時間が定められています。境目となる労働時間を正しく理解しておかないと、必要な休憩時間を確保できない可能性があります。ここでは、労働時間ごとに必要となる休憩時間のルールを解説します。
労働時間が6時間以下なら休憩時間を与える義務はない
1日の労働時間が6時間以下の場合、労働基準法上、企業に休憩時間を与える義務はありません。たとえば、休憩時間を除いた実労働時間がちょうど6時間であれば、法定休憩は不要です。
ただし、就業規則や雇用契約で休憩時間を定めている場合は、その内容に沿った運用が必要となります。
6時間を超えて8時間以下なら45分以上の休憩が必要
1日の労働時間が6時間を超え、8時間以下となる場合は、少なくとも45分の休憩を与える必要があります。たとえば、実労働時間が6時間10分や8時間ちょうどの場合も対象です。休憩時間は労働時間の途中に確保する必要があるため、勤務終了後にまとめて与えることはできません。
8時間を超える場合は1時間以上の休憩が必要
1日の労働時間が8時間を超える場合は、少なくとも1時間の休憩を与える必要があります。8時間ちょうどであれば45分以上ですが、8時間を少しでも超えると必要な休憩時間は1時間以上となります。
企業は予定上の勤務時間だけでなく、実際の労働時間を確認して休憩時間を確保することが重要です。
残業した場合の休憩時間の考え方
残業が発生した場合は、その日の労働時間と、すでに取得した休憩時間を確認した上で、追加の休憩が必要か判断します。
ここでは、残業によって休憩を追加すべきケースや、追加が不要なケース、深夜残業の場合の考え方を解説します。
残業で必要な休憩時間が増えた場合は不足分を追加する
残業によって労働時間が延び、法律上必要となる休憩時間が増えた場合は、不足している分を追加で与える必要があります。たとえば、労働時間が8時間以内の予定で45分休憩していた従業員が、残業によって8時間を超えて働く場合です。
このケースでは必要な休憩時間が1時間以上になるため、少なくとも15分を追加しなければなりません。追加分も勤務終了後ではなく、労働時間の途中に与える必要があります。
必要な休憩をすでに取っていれば残業時の追加休憩は不要
残業前に法律上必要な休憩時間をすでに確保している場合は、残業が発生したことだけを理由に休憩を追加する必要はありません。たとえば、通常勤務で1時間の休憩を取得した従業員が、その後2時間残業したケースでも、法律上さらに休憩を追加する義務はありません。
ただし、就業規則などで残業時の休憩を別途定めている場合は、そのルールに沿って対応する必要があります。
深夜残業でも休憩時間の考え方は変わらない
22時以降の深夜残業であっても、休憩時間に関する基本的なルールは変わりません。たとえば、日中の勤務ですでに1時間の休憩を取得し、その後22時を超えて残業した場合でも、深夜になったことだけを理由に追加休憩が必要になるわけではありません。
ただし、長時間勤務による負担にも配慮し、必要に応じて休憩を設けることが大切です。
残業中に休憩を取った場合の残業代の考え方

残業中に休憩を取った場合は、その時間に実際に業務から離れていたかどうかで賃金の扱いが変わります。ここでは、休憩時間が残業代の対象になるケースとならないケースを解説します。
実際に休憩した時間は残業代の対象にならない
残業中であっても、業務から完全に離れて自由に過ごせる時間は休憩時間として扱われ、労働時間には含まれません。そのため、原則として休憩していた時間は残業代の対象外です。
たとえば、18時から20時まで残業し、途中で30分休憩した場合は、休憩を除いた1時間30分が労働時間となります。
休憩できず働いた時間は労働時間として賃金を支払う
休憩として扱っていても、実際には電話対応や来客対応、作業などを続けていた場合、その時間は労働時間に該当します。従業員が業務から離れられない状態では、休憩時間とは認められません。
そのため、実際に働いていた時間を労働時間として記録し、該当する賃金や割増賃金を支払う必要があります。
残業中の休憩とあわせて知っておきたい休憩時間の3原則
休憩時間は、必要な長さを確保するだけでは十分ではありません。労働基準法では、休憩の与え方についてもルールが定められています。ここでは、残業時の休憩管理でも押さえておきたい3つの原則を解説します。
休憩時間は労働時間の途中に与える
休憩時間は、始業から終業までの労働時間の途中に与える必要があります。たとえば、必要な休憩を取らせずに最後まで働かせ、終業時刻を早める方法では休憩を与えたことにはなりません。残業によって追加の休憩が必要になった場合も同様で、残業を終えた後ではなく、勤務中に確保する必要があります。
休憩時間は原則として従業員へ一斉に与える
休憩時間は原則として、事業場で働く従業員へ一斉に与える必要があります。ただし、業種によって一斉付与の原則が適用されないケースがあるほか、一定の場合は労使協定を締結することで交代制の休憩も可能です。
部署ごとに休憩時間をずらす場合などは、自社が例外に該当するか事前に確認しておきましょう。
休憩時間は従業員が自由に利用できるようにする
休憩時間は、従業員が業務から離れて自由に利用できる状態にする必要があります。休憩中であっても電話番や来客対応を指示している場合、その時間は休憩とは認められず、労働時間として扱われます。
残業中に休憩を設ける場合も、業務への対応を求めず、従業員が実際に休める状態を確保しなければなりません。
休憩時間はルールを守るだけでなく現場に合った運用も大切
労働基準法で定められている休憩時間を確保していても、それだけで十分とは限りません。企業には、従業員が安全に働けるよう配慮することも求められています。
たとえば、残業が長時間に及ぶ日や、身体への負担が大きい作業が続く場合は、法定基準を上回る休憩を設けたり、残業に入る前に休憩を挟んだりする方法があります。作業を交代して負担を分散させることも選択肢の1つです。
ただし、追加で休憩を設ける場合も、従業員が業務から離れて自由に利用できる状態を確保する必要があります。法律上の基準だけで判断せず、残業時間や業務内容、現場の状況を踏まえて休憩の取り方を整えることが大切です。
休憩時間を適切に与えない場合のリスク
休憩時間を適切に与えない状態は、単なる勤怠管理上のミスではなく、労働基準法違反となる可能性があります。休憩に関する労働基準法第34条に違反した場合、6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金の対象です。
加えて、休憩を十分に取れない状態が続けば、疲労が蓄積し、集中力の低下や作業ミスにつながる可能性もあります。働きにくさへの不満が高まれば、従業員の定着にも悪影響を及ぼしかねません。
特に残業が多い職場では、予定上の休憩時間だけで判断せず、実際の労働時間と休憩の取得状況を把握することが重要です。勤怠データを定期的に確認し、休憩不足が起きている部署や従業員がいないかチェックできる体制を整えましょう。
まとめ
残業時の休憩時間は、残業の有無ではなく、その日に実際に働いた時間をもとに判断します。必要な休憩時間を確保するだけでなく、労働時間の途中に与えることや、従業員が自由に利用できる状態にすることも重要です。
残業によって労働時間が延びた場合は、すでに取得した休憩時間を確認し、不足があれば追加で休憩を与えましょう。企業には、実際の勤務状況を正確に把握し、現場に合った形で休憩を管理することが求められます。
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- この記事の執筆者
- 株式会社デジジャパン「タッチオンタイム」コラムチーム
- 受賞歴:
- 「ITreview Grid Award 2026 Spring」勤怠管理システム部門 最高位「Leader」
- 「ITreview The Best Software in Japan 2026」TOP100ランクイン
- 「BOXIL SaaS AWARD Spring 2025」勤怠管理システム部門
- ITトレンド Good Productバッジ 2022











