残業代の平均はいくら?企業が知っておきたい相場と計算方法、削減のポイント
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公開日:2026年9月28日
こんにちは。シェアNo.1クラウド勤怠管理システム「タッチオンタイム」のコラムチームです。
残業代は人件費の1つとして、企業経営に大きな影響を与えます。残業時間が増えるほど従業員に支払う残業代も増えるため、「自社の残業代は平均と比べて多いのか」「残業代が増えている原因は何なのか」と気になる企業も多いでしょう。
本記事では、残業代の平均額や計算方法を紹介するとともに、残業代が増える原因や、企業が取り組める削減方法について解説します。
- 残業代の平均額と、企業規模・業種による違い
- 残業代を把握するメリットと、増加につながる主な原因
- 基本的な残業代の計算方法と時間外・休日・深夜労働の割増率
- フレックス・裁量労働制・年俸制など勤務体系別の考え方
- 業務効率化や人員配置、勤怠データを活用した残業代削減の方法
目次
残業代の平均はいくら?企業が知っておきたい相場
残業代の平均は、すべての企業に当てはまる一つの金額があるわけではありません。残業代の平均について、企業が押さえておくポイントを紹介します。
残業代の平均は「月○万円」と一概にはいえない
厚生労働省の2025年度「毎月勤労統計調査」によると、事業所規模5人以上の調査産業計における所定外給与は、月平均2万45円でした。ただし、所定外給与には、時間外労働だけでなく、休日出勤手当や深夜手当なども含まれます。そのため、2万45円が残業代の平均とは言えません。
また、2025年度の所定外労働時間は、労働者全体では月平均9.8時間、一般労働者では13.2時間でした。上記の所定外給与や所定外労働時間は、あくまで全国の平均値です。自社の残業代が月2万円を超えているからといって、直ちに残業が多すぎるとは判断できません。給与水準や業種などの多方面から検討する必要があります。
※参考:毎月勤労統計調査 2025(令和7)年度分結果確報|厚生労働省
企業規模や業種によって残業代の平均は異なる
残業代は、企業規模や業種によっても差が生じます。専門的な業務が多く給与水準の高い業種では、同じ時間だけ残業しても1時間あたりの残業代が高くなりやすいです。また、繁忙期に業務量が集中する企業では、一時的に残業時間や残業代が増えることもあります。
したがって、残業代の平均を参考にするときは、単純に金額だけを比較するのではなく、残業時間や従業員の給与水準なども合わせて確認しましょう。
企業が残業代の平均を把握するメリット
残業代の平均を把握することは、自社の人件費や労務管理を見直すきっかけになります。ここでは、企業が残業代の平均を把握するメリットを3つ紹介します。
自社の人件費を把握しやすくなる
残業代は企業に大きな影響を与えやすい人件費です。残業時間が増えれば、その分だけ企業が負担する人件費も増加し、経営に関わります。たとえば、従業員100人の企業で、1人あたりの残業代が月2万円増えた場合、単純計算で毎月200万円、年間では2,400万円の増加になります。
このように、従業員一人ひとりの残業時間は小さな差に見えても、企業全体で見ると残業代は大きなコストです。残業代の平均を定期的に確認することで、人件費がどの程度残業によって増えているのかを把握しやすくなります。
自社の労務管理に問題がないか確認できる
残業代の平均を確認することは、労務管理の見直しにも役立ちます。たとえば、特定の部署だけ残業代が突出している場合、その部署で業務量が偏っている可能性があります。また、特定の従業員に残業が集中している場合は、人員配置や業務分担に問題があるかもしれません。
残業代の金額だけでなく、残業時間や勤務状況も確認し、適切な労務管理ができているかを確認しましょう。
長時間労働や人件費増加の原因を発見できる
残業代の推移を見ることで、長時間労働や人件費増加の原因を発見できる場合があります。たとえば、「特定の月だけ残業代が増える」「特定の部署だけ残業時間が長い」といった傾向を確認できれば、その原因を調べることができます。単に残業代を削減するのではなく、なぜ残業が発生しているのかを分析することが重要です。
残業代が増える原因
残業代が増える背景には、単純に従業員が長時間働いているだけでなく、業務の進め方や勤怠管理に問題があるなどの原因が考えられます。残業代が増える主な理由を3つ紹介します。
業務量や進め方に課題がある
一人の従業員が担当する業務量が多すぎると、所定労働時間内に仕事を終えられず、残業が発生しやすくなります。また、手作業が多く業務効率化ができていない場合などは、進め方に課題があると言えるでしょう。
この場合、単純に「残業を減らす」と指示するだけでは根本的な解決になりません。業務の分担や手順を見直し、無駄な作業を減らす必要があります。
残業が常態化している
「定時になっても帰りにくい」「周囲が残業しているため自分も残ってしまう」といった職場環境も、残業が常態化する原因になります。特に、残業することが当たり前になっている企業では、従業員自身が残業の必要性を見直す機会が少なくなります。企業全体で早く帰る方針を作ったり、上司が率先して帰ったりなど、企業文化から見直すことが必要です。
残業時間が適切に管理できていない
残業時間を正確に把握できていない場合、従業員も管理部門も適切に管理できず、必要以上に残業が発生している可能性があります。気がついたときには長時間労働が発生しており、労働基準法違反になっていたり、過労による疾患を抱えていたりといったリスクも考えられます。
企業は従業員の労働時間を適切に把握し、残業時間が多い従業員や部署を早めに発見できる体制を整えることが重要です。
残業代はどのように計算する?
ここでは、基本的な残業代の計算方法を押さえておきましょう。
※関連記事:残業代の計算方法をわかりやすく解説|給与形態別の計算例・注意点も紹介
基本的な残業代の計算方法
基本的な時間外労働の残業代は、次の式で計算します。
残業代=1時間あたりの賃金×1.25×残業時間
たとえば、1時間あたりの賃金が2,000円で、10時間の時間外労働をした場合は、2,000円×1.25×10時間で2万5,000円が残業代です。ただし、深夜労働や法定休日労働などが含まれる場合は、割増率が変わります。そのため、実際の給与計算では、どの時間帯・どの休日に働いたのかも確認する必要があります。
時間外労働には25%以上の割増率が適用される
法定労働時間を超えて働いた場合、企業は通常の賃金に25%以上の割増率を加えた割増賃金を支払う必要があります。法定休日に働いた場合は35%以上、午後10時から午前5時までの深夜労働には25%以上の割増率が適用されます。
さらに、1か月60時間を超える法定時間外労働については、50%以上の割増率が必要です。このルールは2023年4月から中小企業にも適用されています。そのため、残業代を計算するときは、単純に「残業時間×時給」とするのではなく、時間外労働や深夜労働、休日労働などの区分に応じた割増率を確認しましょう。
勤務体系による残業代の違い
残業代の考え方は、勤務体系によっても異なります。ここでは、勤務体系別に残業代の考え方を見ていきましょう。
フレックスタイム制
フレックスタイム制は、従業員が一定の時間の中で始業・終業時刻を自分で決めて働く勤務体系です。清算期間は最長3か月以内とされ、その期間に働く総労働時間をあらかじめ定めます。
そのため、ある日に8時間を超えて働いたからといって、直ちにその時間が時間外労働になるとは限りません。
清算期間全体の労働時間を確認して、法定労働時間の総枠を超えた時間などをもとに時間外労働を判断します。
裁量労働制
裁量労働制は、実際の労働時間にかかわらず、あらかじめ労使間で定めた「みなし労働時間」を働いた時間と考えて賃金を支払う制度です。残業時間が発生しても、みなし労働時間内であれば給料に変化がないことが特徴です。
ただし、裁量労働制だからといって、残業代がすべて不要になるわけではありません。深夜労働や休日労働については、割増賃金の支払いが必要になる場合があります。
年俸制
年俸制は、1年間の給与額をあらかじめ決めて支払う制度です。ただし、年俸制であれば残業代を支払わなくてもよいと考えるのは誤りです。年俸制であっても、労働基準法上の要件を満たす時間外労働を行った場合は、原則として割増賃金の支払いが必要になります。
一方で、年俸額に固定残業代を含める場合などは、固定残業代として何時間分の残業代を含むかを明確にしておく必要があります。
残業代を削減するために企業ができること
残業代削減のための対策は、従業員に呼びかけるだけでは十分ではありません。ここでは、残業代削減のために企業ができることを3つ紹介します。
業務の効率化・自動化を進める
残業の原因となっている業務を洗い出し、効率化できる作業がないか確認しましょう。たとえば、データ入力や集計、定型的な資料作成などは、ITツールやシステムによって自動化できる可能性があります。
また、業務手順を見直し、必要ではない作業を削ることも有効です。業務そのものを減らしたり、処理時間を短縮したりできれば、従業員の負担軽減と残業代の削減を同時に目指せます。
業務量に応じて人員配置を見直す
特定の部署や従業員に残業が集中している場合は、人員配置を見直しましょう。残業時間を部署別・従業員別に確認し、業務量に対して人員が不足している部署がないかチェックします。
繁忙期だけ一時的に人員を増やしたり、部署間で業務を分担したりすることで、特定の従業員に負担が集中することを防げるでしょう。
勤怠データを活用して残業の原因を分析する
勤怠管理システムなどに蓄積されたデータを活用し、残業時間の傾向を分析することも重要です。たとえば、「毎月特定の部署で残業が多い」「月末だけ残業が増える」といった傾向が分かれば、原因を特定しやすくなります。
また、残業時間だけでなく、業務量や売上、繁忙期などのデータと組み合わせることで、残業が増えた原因をより詳しく分析可能です。残業代の削減を一時的な取り組みで終わらせないためにも、勤怠データを継続的に確認し、改善策の効果を検証しましょう。
まとめ
企業が残業代を適切に管理するには、平均額だけを見るのではなく、自社の残業時間や残業代を部署・従業員ごとに確認し、増加している原因を分析することが重要です。勤怠データの分析などを行い、残業そのものを減らすための対策を検討しましょう。
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- この記事の執筆者
- 株式会社デジジャパン「タッチオンタイム」コラムチーム
- 受賞歴:
- 「ITreview Grid Award 2026 Spring」勤怠管理システム部門 最高位「Leader」
- 「ITreview The Best Software in Japan 2026」TOP100ランクイン
- 「BOXIL SaaS AWARD Spring 2025」勤怠管理システム部門
- ITトレンド Good Productバッジ 2022











