有給休暇の理由は「私用」でOK?申請時の書き方や伝え方、注意点を解説
勤怠管理システム
公開日:2026年7月24日
こんにちは。シェアNo.1クラウド勤怠管理システム「タッチオンタイム」のコラムチームです。
有給休暇の申請理由欄に何と書けばよいか分からず、悩む人は少なくありません。「私用」とだけ書いて問題ないか、もう少し詳しく書くべきか、不安に感じる場面もあります。本記事では、有給休暇の取得理由に関する法律上のルールや、申請書・口頭での伝え方の例文、上司から理由を詳しく聞かれた場合の対処法をわかりやすく解説します。
- 有給休暇の取得理由は「私用」で問題ない?法律上のルール
- 申請書・メール・口頭で使える有給休暇の理由と伝え方の例文
- 理由を詳しく聞かれた場合や取得を拒否された場合の対処法
- 有給休暇をスムーズに取得するためのマナーと時季変更権
- 退職前の消化・当日申請・買い取りに関するよくある質問
目次
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有給休暇の取得に「具体的な理由」は原則不要
有給休暇は、法律上、具体的な取得理由を伝えなくても取得できる休暇です。「私用のため」とだけ記載した申請であっても、原則として問題ありません。理由の有無によって取得の可否が左右されることはなく、労働者が請求した時季に取得できる権利として保障されています。
法律上、取得理由は問われない(労働基準法)
労働基準法第39条では、一定の条件を満たした労働者に有給休暇を与えることが定められており、取得理由があることは要件とされていません。最高裁判所の判例(白石営林署事件、昭和48年3月2日判決)でも、有給休暇をどのように利用するかは労働者の自由であり、会社が干渉できる事柄ではないと示されています。理由を詳しく書かず「私用」とするだけでも、法律上の問題はありません。
※参考:労働基準法 | e-Gov 法令検索 / 年次有給休暇|しっかり学ぼう!働くときの基礎知識|確かめよう労働条件|厚生労働省
会社が理由を聞くこと自体は違法ではない
会社側が有給休暇の理由を尋ねること自体は、直ちに違法とはいえません。業務の調整や引き継ぎの参考として理由を確認する会社も多く見られます。
ただし、理由を答えないことを根拠に有給休暇を取得させない対応は、労働基準法第39条1項に反します。理由を聞かれた場合は、簡潔に「私用のため」と伝えるだけでも対応として十分であり、詳細な説明を無理に求められる立場にはありません。
【例文】有給休暇の申請理由の書き方・伝え方
有給休暇の申請理由は、場面によって書き方や伝え方が変わります。代表的な3つの場面ごとに、例文を紹介します。
申請書やチャット・メールで書く場合の例文
勤怠管理システムの申請書やチャット、メールで申請する場合は、簡潔な一文で十分です。代表的な書き方は次のとおりです。
- 私用のため
- 私事都合のため
- 通院のため
- 家庭の事情のため
- 子どもの学校行事のため
具体的な予定を伝える必要がない場合は、「私用のため」とだけ記載する書き方が広く使われています。冠婚葬祭など休暇の種類が複数ある会社では、「親族の結婚式出席のため」のように対象が分かる範囲で記載すると、慶弔休暇との混同を避けやすくなります。
口頭で上司に伝える場合の話し方と例文
口頭で伝える場合も、申請書と同様に簡潔な言い方で問題ありません。代表的な伝え方は次のとおりです。
- ○月○日に有給休暇を取得したいのですが、よろしいですか
- 来月の○日から○日まで、有給休暇をいただきたく、ご相談です
- 立て込んでいる時期だと思いますが、○月○日に有給休暇を取得したいです
業務への影響を考慮し、可能な範囲で早めに伝えることで、引き継ぎや調整がしやすくなります。繁忙期に重なる場合は、対応可能な業務範囲もあわせて伝えると、上司側の調整がスムーズに進みます。
体調不良や急用で「当日申請」する場合の例文
体調不良や急な用事で当日に申請する場合は、できるだけ早い時間帯に連絡することが大切です。状況に応じた連絡例は次のとおりです。
- 本日、体調不良のため有給休暇を取得したく、ご連絡しました
- 家族の急な体調不良に対応するため、本日は有給休暇をいただきたいです
- 電車の遅延が長引いており、本日は有給休暇として対応させていただきたいです
チャットやメールで先に連絡し、後ほど申請書を提出する流れにすると、業務への影響を抑えやすくなります。当日申請が認められるかどうかは会社の就業規則によって異なるため、事後の手続き方法もあわせて確認しておくと安心です。
上司から理由を詳しく聞かれたときの対処法

有給休暇取得の理由を尋ねられた際にどう対応すればよいか、悩む場面もあります。詳しく聞かれたときの考え方を整理します。
有給休暇取得理由の伝え方
理由を詳しく聞かれた場合でも、必ずしも具体的な内容まで答える必要はありません。「私用のため」「家庭の事情のため」といった簡潔な表現で対応できます。業務の引き継ぎに関わる場合は、理由そのものよりも、休む期間や対応可能な範囲、緊急時の連絡可否を伝える方が、円滑なやり取りにつながりやすくなります。
嘘の理由を伝えるリスク
理由を答えたくないあまり、事実と異なる理由を伝えるケースもありますが、後から事実と異なることが判明すると、信頼関係に影響する可能性があります。特に通院や家族の事情など、確認が難しい理由を詳しく作り込むほど、後日のつじつまが合わなくなるリスクも高まります。理由を伝えたくない場合は、無理に詳細な作り話をするより、「私用のため」とだけ簡潔に伝える対応の方が適しています。
有給取得を拒否された場合の対応
理由を伝えなかったことを理由に有給休暇の取得を拒否された場合、労働基準法第39条1項に反する可能性があります。社内の相談窓口や人事部門に状況を伝えるとともに、解決しない場合は労働基準監督署への相談も選択肢の1つです。
※参考:労働基準法 | e-Gov 法令検索
有給休暇をスムーズに取得するためのマナー・ルール
法律上は理由が不要であっても、円滑に有給休暇を取得するためのマナーやルールを理解しておくことは役立ちます。気をつけておきたい点について解説します。
関連記事:有給休暇5日取得義務とは?ITが苦手な現場でもできる有休管理
業務の引き継ぎとスケジュール調整を早めに行う
有給休暇を取得する際は、対応が必要な業務を整理し、引き継ぎ資料の準備や関係者への連絡を早めに行うことが大切です。担当業務の進捗や緊急時の対応窓口をあらかじめ共有しておくと、休暇中の問い合わせを減らせます。直前の申請が続くと、職場全体の調整負担が増え、取得しづらい雰囲気につながる場合もあります。
「時季変更権」による日程変更の可能性を理解する
会社には、労働者が指定した時季に有給休暇を与えると事業の正常な運営が妨げられる場合に限り、他の時季への変更を求める「時季変更権」が認められています(労働基準法第39条5項)。単に業務が忙しいというだけの理由では認められず、複数の労働者の申請が同じ日に集中した場合などに限られます。日程変更の打診を受けた場合は、業務状況を踏まえて相談する姿勢が望まれます。
※参考:労働基準法 | e-Gov 法令検索 / 年次有給休暇|しっかり学ぼう!働くときの基礎知識|確かめよう労働条件|厚生労働省
繁忙期を避けるなど周囲への配慮も大切
法律上の権利として保障されている一方で、繁忙期を避けたり、周囲のスケジュールを考慮したりする配慮は、円滑な職場運営にもつながります。事前に同僚と業務分担を相談しておくと、お互いに安心して有給休暇を取得しやすい職場が実現できます。
有給休暇に関するよくある質問
有給休暇に関してよく寄せられる3つの質問について、それぞれ回答します。
退職前に残っている有給を全て消化したい場合は?
退職日が決まっている場合、残っている有給休暇を全て消化することは、労働者の権利として基本的に認められます。時季変更権は、他の時季に休暇を与えられることが前提となるため、退職日を超えて行使することはできません。ただし、引き継ぎが不十分な場合にトラブルになるケースもあるため、早めに申し出て調整しておくことが望まれます。
当日の欠勤を有給休暇に振り替えることは可能?
当日の欠勤を後から有給休暇に振り替えられるかどうかは、法律で定められたルールではなく、会社の就業規則や運用によって異なります。あらかじめ事後申請のルールを就業規則に定めている会社もあれば、原則として事前申請を求める会社もあります。事後申請を認めるかどうかは会社の裁量となるため、自社の規定や上司への確認が必要です。
有給休暇の買い取りは認められる?
有給休暇の買い取りは、休暇の取得を抑制することにつながるため、原則として認められていません。ただし、法定日数を超えて付与された分や、退職時に消化しきれなかった分については、会社との合意のもとで例外的に買い取りが行われる場合があります。買い取りは会社の義務ではなく、就業規則の確認が必要です。
まとめ
有給休暇は、法律上、具体的な理由がなくても取得できる休暇です。申請書や口頭で伝える際は「私用のため」といった簡潔な表現で問題なく、理由を詳しく聞かれた場合も無理に詳細を答える必要はありません。一方で、業務の引き継ぎや繁忙期への配慮といったマナーを意識することで、職場全体の円滑な運用につながります。
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- この記事の執筆者
- 株式会社デジジャパン「タッチオンタイム」コラムチーム
- 受賞歴:
- 「ITreview Grid Award 2026 Spring」勤怠管理システム部門 最高位「Leader」
- 「ITreview The Best Software in Japan 2026」TOP100ランクイン
- 「BOXIL SaaS AWARD Spring 2025」勤怠管理システム部門
- ITトレンド Good Productバッジ 2022












