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残業に関する労働基準法のルールとは?上限時間や36協定などを詳しく解説

タッチオンタイムの紹介

ナレッジ

公開日:2026年7月31日

こんにちは。シェアNo.1クラウド勤怠管理システム「タッチオンタイム」のコラムチームです。

従業員の残業は、多くの企業で日常的に発生するものです。しかし、人手不足や業務量の増加を理由に、会社の判断だけで自由に残業を命じられるわけではありません。残業に関するルールは労働基準法によって定められており、企業はこれを守らなければなりません。

これらのルールに違反した場合は、罰則の対象となる可能性があるため注意が必要です。とはいえ、「残業時間の上限を正確に理解できているか不安」「36協定や労務管理のルールを改めて確認したい」と考える担当者も少なくありません。

この記事では、残業に関する労働基準法の基本ルールや36協定の仕組み、企業が押さえておくべき労務管理上のポイント、違反した場合の罰則について解説します。

この記事でわかること・解決できること
  • 労働基準法における残業のルールと労働時間の考え方
  • 36協定と残業時間の上限・特別条項の仕組み
  • 残業時に企業が守るべき労務管理のルール
  • 残業に関する労働基準法違反の罰則と企業リスク

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労働基準法における労働時間の考え方

残業に関するルールを正しく理解するためには、まず労働基準法における労働時間の考え方を把握しておくことが大切です。特に「法定労働時間」と「所定労働時間」の違いは、残業の判断基準にも関わります。ここでは、残業を理解するために必要な労働時間の基本知識を解説します。

※参考:労働基準法第三十二条|e-GOV法令検索

法定労働時間とは法律で定められた労働時間のこと

法定労働時間とは、労働基準法で定められている労働時間の上限です。原則として1日8時間、1週間40時間までと定められており、これを超えて従業員を働かせる場合は36協定の締結と届出が必要になります。

なお、商業や保健衛生業、接客娯楽業などの一部業種で、常時使用する従業員が9人以下の事業場については、特例措置対象事業場として週44時間まで認められています。

所定労働時間とは会社が定める労働時間のこと

所定労働時間とは、会社が就業規則や雇用契約で定める労働時間のことです。たとえば、9時から18時まで勤務で休憩1時間の場合、実労働時間は8時間となります。

また、9時から17時30分まで勤務で休憩1時間の場合は、実労働時間が7時間30分となり、これが所定労働時間です。そのため、所定労働時間は企業によって異なります。

残業とは所定労働時間を超える労働のこと

残業とは、会社が定めた所定労働時間を超えて働くことを指します。たとえば、所定労働時間が7時間30分の会社で8時間働いた場合、30分は残業となります。

ただし、残業には法定内残業と法定外残業があります。所定労働時間を超えていても法定労働時間である1日8時間・週40時間の範囲内であれば法定内残業です。一方、法定労働時間を超えた場合は法定外残業となり、労働基準法では「時間外労働」として扱われます。

時間外労働の上限は、原則として月45時間・年360時間までです。企業が従業員に時間外労働を命じる場合は、36協定を締結した上で、法律で定められた上限を守る必要があります。

※参考:労働基準法第三十六条|e-GOV法令検索

36協定の特別条項による残業時間の例外ルール

人差し指を挙げているスーツの男性

法定外残業を行わせる場合は、36協定の締結と届出をしなければなりません。また、時間外労働の上限は原則として月45時間・年360時間までと定められています。

ただし、臨時的な特別の事情がある場合は、特別条項付き36協定により上限を超えた時間外労働が可能です。ここでは、例外ルールを詳しく解説します。

※参考:労働基準法第三十六条|e-GOV法令検索

特別条項付き36協定では年720時間まで延長できる

特別条項付き36協定とは、臨時的な特別の事情がある場合に限り、通常の上限を超えて時間外労働を行えるようにする制度です。たとえば、大規模なクレーム対応や機械トラブルへの対応、納期のひっ迫など、一時的に業務量が増加した場合に利用されます。

特別条項を設けることで、時間外労働は原則の年360時間を超えて、年720時間まで延長できます。

特別条項付きでも月45時間を超えられるのは年6回まで

特別条項付き36協定を締結した場合でも、月45時間を超える時間外労働を行える回数には制限があります。具体的には、1人の労働者について月45時間を超えられるのは年間6回までです。

たとえば、ある従業員が1月から6月まで毎月45時間を超える時間外労働を行った場合、その年は7月以降に再び45時間を超えることはできません。特別条項を締結していても、特定の従業員に長時間労働が集中しないよう管理する必要があります。

休日労働を含めた時間にも上限が設けられている

特別条項付き36協定には、休日労働を含めた上限規制も設けられています。時間外労働と休日労働の合計は単月で100時間未満、2〜6か月平均で80時間以内に収めなければなりません。時間外労働だけでなく休日出勤も含めて管理することが求められます。

各従業員の残業時間はもちろん、月45時間超の回数や複数月平均の時間外労働時間を管理することは容易ではありません。特に手作業で管理している場合は、集計ミスや確認漏れが発生する可能性もあります。

そこで多くの企業が導入しているのが勤怠管理システムです。残業時間や休日労働時間を自動で集計できるため、労働基準法に沿った労務管理を行いやすくなります。

※関連記事:勤怠管理システムのおすすめ26選|導入メリットや選び方を解説

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残業時の労務管理ルール

残業に関する労務管理では、時間外労働の上限だけを確認していればよいわけではありません。企業には、残業を行う際に守るべきルールが定められています。ここでは、残業時の労務管理に関するルールを解説します。

※参考:労働基準法・(休憩)第三十四条|e-GOV法令検索

残業を含めて6時間を超える場合は45分以上の休憩が必要

労働基準法では、労働時間が6時間を超える場合は45分以上の休憩を与えなければならないと定められています。これは残業を含めた労働時間で判断します。

たとえば、普段は4時間勤務で休憩を設けていない従業員であっても、残業によって労働時間が6時間を超える場合は、どこかのタイミングで45分以上の休憩を与えなければなりません。

残業を含めて8時間を超える場合は1時間以上の休憩が必要

労働時間が8時間を超える場合は、45分ではなく1時間以上の休憩を与える必要があります。たとえば、実労働時間が8時間30分や9時間になる場合は、最低でも1時間の休憩が必要です。
なお、休憩時間は必ずしも1回でまとめて取得する必要はなく、30分ずつなどに分けて付与することもできます。

残業時間は1分単位で管理する必要がある

労働時間は、始業から終業までの時間を客観的に把握し、原則として1分単位で管理する必要があります。そのため、実際に働いた時間を日々切り捨てるような運用は認められていません。

たとえば、18時7分まで働いたにもかかわらず18時退勤として処理するなど、実際の労働時間より短く記録することは認められていません。残業代も実際に働いた時間に基づいて計算する必要があります。

妊娠中や産後1年以内の従業員には残業規制がある

妊娠中の女性従業員や産後1年以内の女性従業員から請求があった場合、企業は残業を命じることができません。具体的には、次の従業員が対象です。

  • 妊娠中の女性従業員
  • 産後1年以内の女性従業員

本人から請求があった場合は、時間外労働(残業)だけでなく、休日労働や深夜労働(22時~5時)もさせることができません。なお、妊娠中や産後1年以内であれば自動的に適用されるわけではなく、本人から請求があった場合に適用されます。

※参考:労働基準法第六十六条|e-GOV法令検索

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管理職には残業時間の上限規制が適用されない

労働基準法上の管理監督者に該当する管理職には、残業時間の上限規制が適用されません。そのため、一般の従業員に適用される月45時間・年360時間や、特別条項付き36協定の年720時間といった上限規制の対象外となります。

ここでいう管理監督者とは、工場長や支店長、事業部長など、経営者に近い立場で人事や労務管理に関する権限を持つ人を指します。ただし、役職名が課長や部長だからといって、必ずしも管理監督者に該当するわけではありません。実際の職務内容や権限、勤務実態などを踏まえて判断されます。

また、管理監督者であっても企業には従業員の健康や安全に配慮する義務があります。上限規制の対象外だからといって、長時間労働を放置してよいわけではありません。

※参考:労働基準法第四十一条|e-GOV法令検索

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残業に関する労働基準法違反の罰則

残業に関するルールに違反した場合は、企業や事業主が罰則の対象となる可能性があります。また、労働基準監督署による調査や是正勧告につながるケースも少なくありません。ここでは、残業に関する代表的な労働基準法違反と罰則について解説します。

※参考:労働基準法第百十九条|e-GOV法令検索

36協定なしの残業は拘禁刑または罰金の対象

企業が従業員に法定外残業を命じる場合は、事前に36協定を締結し、労働基準監督署へ届け出なければなりません。36協定を締結せずに法定労働時間を超えて働かせた場合は、労働基準法違反となり、6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金が科される可能性があります。

残業時間の上限超過は拘禁刑または罰金の対象

36協定を締結していても、時間外労働の上限を超えて従業員を働かせることはできません。月45時間・年360時間の上限や、特別条項付き36協定の上限規制に違反した場合は労働基準法違反となります。

違反した場合は、36協定未締結の場合と同様に、6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金が科される可能性があります。

残業代の未払いは拘禁刑または罰金の対象

従業員に時間外労働・休日労働・深夜労働を行わせたにもかかわらず、法定の割増賃金を支払わない場合は、労働基準法違反となります。これは、固定残業代制度を設けている企業であっても同様です。固定残業代として支払われた額が、実際の労働時間に基づいて計算した割増賃金額を下回る場合には、その差額を追加で支払う必要があります。万が一違反した場合は、6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金が科される恐れがあります。

労働基準監督署の是正勧告を受ける場合がある

残業に関する違反が発覚した場合は、刑事罰だけでなく労働基準監督署による是正勧告を受けることがあります。是正勧告を受けた企業は、違反内容を改善した上で報告書を提出しなければなりません。

また、長時間労働や未払い残業代が常態化している場合は、追加調査や行政指導につながる可能性もあります。企業の信用低下を防ぐためにも、日頃から適切に労務管理を行うことが重要です。

※参考:労働基準法第百一条|e-GOV法令検索

まとめ

残業に関するルールは労働基準法によって定められており、企業は時間外労働の上限や36協定、休憩時間の付与などを守らなければなりません。また、特別条項付き36協定を締結した場合でも、年720時間や月45時間超は年6回までといった上限規制があります。法令違反は罰則や是正勧告の対象となるため、日頃から適切な労務管理を行うことが大切です。

しかし、各従業員の残業時間や月45時間超の回数、複数月平均の時間外労働時間などを手作業で管理することは容易ではありません。法令を遵守しながら正確に労務管理を行うためにも、勤怠管理システムの活用を検討してみましょう。

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この記事の執筆者
株式会社デジジャパン「タッチオンタイム」コラムチーム
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