休日出勤は残業になる?残業代・割増賃金の計算方法やケース別の違いを解説
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公開日:2026年9月1日
こんにちは。シェアNo.1クラウド勤怠管理システム「タッチオンタイム」のコラムチームです。
近年は、人手不足や繁忙期への対応などを理由に、休日出勤が発生する企業も少なくありません。その際は、休日出勤の内容に応じて、残業または休日労働として適切に割増賃金を計算する必要があります。
ただし、休日出勤が全て残業になるわけではなく、「法定休日」と「所定休日」のどちらに出勤したかによって取り扱いが異なるため注意が必要です。この記事では、休日出勤と残業の違いから、割増賃金の計算方法、ケース別の取り扱いまで分かりやすく解説します。
- 休日出勤が残業・休日労働として扱われる基準と法定休日・所定休日の違い
- 休日出勤・深夜労働・月60時間超の時間外労働における割増賃金の計算方法
- 振替休日・代休・フレックスタイム制などケース別の取り扱い
- 管理監督者・研修・持ち帰り仕事など判断に注意が必要なケース
休日出勤は全て残業になるわけではない
時間外に働いた場合は残業になるため、休日出勤も同じように考えられがちです。しかし、休日出勤は全て残業として扱われるわけではなく、法定休日と所定休日のどちらに出勤したかによって取り扱いが異なります。ここでは、休日出勤と残業・休日労働の基本的な違いについて解説します。
所定休日の休日出勤は法定労働時間を超えると残業になる
所定休日とは、会社が就業規則などで独自に定めた休日です。たとえば、土日休みの会社で日曜日を法定休日、土曜日を所定休日としているケースが該当します。所定休日に出勤した場合、その勤務が直ちに残業や休日労働になるわけではありません。
1日8時間・1週40時間の法定労働時間を超えた部分が、時間外労働として扱われます。たとえば、月曜日から金曜日まで毎日8時間働き、土曜日にも8時間勤務した場合は、週40時間を超える土曜日の勤務が時間外労働となり、時間外労働に対する割増賃金の対象です。
法定休日の休日出勤は残業ではなく休日労働になる
法定休日とは、労働基準法で使用者に付与が義務付けられている休日です。原則として、毎週1日または4週間を通じて4日以上設けなければなりません。
この法定休日に出勤した場合は、時間外労働(残業)ではなく「休日労働」として扱われます。そのため、1日8時間や週40時間を超えたかどうかではなく、法定休日に勤務した事実に基づいて休日労働の割増賃金を計算します。
休日出勤の割増率を正しく判断するには、まず勤務日が法定休日なのか所定休日なのかを確認することが重要です。
休日出勤の残業代・割増賃金の計算方法
休日出勤の割増賃金は、法定休日と所定休日のどちらに出勤したかによって計算方法が異なります。休日の種類によって通常賃金・時間外労働・休日労働のいずれに該当するかが変わるためです。ここでは、それぞれの計算方法を具体例とともに解説します。
法定休日に休日出勤した場合の計算方法
法定休日に出勤した場合は、勤務時間に対して35%以上の割増賃金を支払う必要があります。この場合は時間外労働ではなく「休日労働」として扱われるため、1日8時間や週40時間を超えたかどうかは関係ありません。
たとえば、時給2,000円の従業員が法定休日に8時間勤務した場合、計算式は2,000円×1.35×8時間=21,600円です。通常勤務であれば16,000円ですが、休日労働の割増分が加算されるため、5,600円多く支払うことになります。
※参考:労働基準法第37条第1項の時間外及び休日の割増賃金に係る率の最低限度を定める政令|e-GOV法令検索
所定休日に休日出勤した場合の計算方法
所定休日に出勤した場合は、直ちに休日労働として扱われるわけではありません。勤務時間が法定労働時間である1日8時間・1週40時間を超えた場合のみ、時間外労働として25%以上の割増賃金が発生します。
たとえば、時給2,000円の従業員が月曜日から金曜日まで各8時間勤務し、所定休日である土曜日にも8時間勤務した場合は、週40時間を超える土曜日の8時間が時間外労働となります。計算式は「2,000円×1.25×8時間=20,000円」です。
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法定休日に深夜労働が発生した場合の計算方法
午後10時から午前5時までの時間帯に勤務した場合は、深夜労働として25%以上の深夜割増賃金が加算されます。この割増率は、時間外労働や休日労働の割増率と重複して適用されるため、勤務した時間帯や労働区分を正しく確認することが大切です。
たとえば、法定休日の午後10時から午前2時まで4時間勤務した場合は、休日労働の35%以上と深夜労働の25%以上が重なり、合計60%以上の割増率となります。所定休日や時間外労働でも深夜時間帯に勤務した場合は、同様に深夜割増が加算されます。
月60時間を超える時間外労働の計算方法
1か月の時間外労働が60時間を超えた部分については、50%以上の割増賃金を支払う必要があります。なお、この対象となるのは時間外労働であり、法定休日の休日労働時間は原則として含まれません。時間外労働と休日労働は区分して集計する必要があります。
たとえば、時給2,000円の従業員が1か月に70時間の時間外労働を行った場合、60時間までの部分は25%以上、60時間を超えた10時間は50%以上の割増率で計算します。
休日出勤と残業の取り扱いで注意が必要なケース
休日出勤や残業の基本的な考え方について解説してきましたが、実際の労務管理では、休日の振り替えや代休、フレックスタイム制など、判断が複雑になるケースも少なくありません。ここでは、休日出勤や残業の取り扱いで特に注意したいケースを解説します。
振替休日を設定した場合は休日労働にならない
振替休日とは、あらかじめ休日と労働日を入れ替えて勤務日を変更する制度です。事前に振替休日を設定した場合は、本来の休日が通常の労働日となるため、その日に勤務しても休日労働には該当しません。
法定休日を振り替えた場合でも、休日労働に対する35%以上の割増賃金は原則として発生しません。ただし、振替後の勤務によって1日8時間または週40時間を超えた場合は、時間外労働として割増賃金の対象になります。
代休を取得しても休日労働として扱われる
代休とは、休日に勤務した後で別の日を休みにする制度です。振替休日とは異なり、休日出勤した後に休みを付与するため、休日出勤した事実は変わりません。
法定休日に勤務した場合は、後日代休を取得しても休日労働として扱われ、35%以上の割増賃金を支払う必要があります。なお、代休を取得した日に賃金を控除するかどうかは、就業規則など会社の定めによって異なります。
※参考:振替休日の仕組みとは?休日手当がつかないのは、問題ないですか?|厚生労働省
業務命令による休日出勤は残業・休日労働として扱われる
会社から業務命令として休日出勤を指示された場合は、その勤務は労働時間として扱われます。そのため、法定休日に勤務した場合は休日労働、所定休日に勤務して法定労働時間を超えた部分は時間外労働となり、法律で定められた割増賃金を支払わなければなりません。
なお、会社が従業員に法定労働時間を超える時間外労働や法定休日の労働を命じるには、原則として、労働者の過半数代表者または労働組合との間で36協定を締結し、労働基準監督署へ届け出る必要があります。割増賃金を支払えば自由に休日出勤を命じられるわけではなく、36協定で定めた範囲や時間外労働の上限を守らなければなりません。
一方、従業員が会社の指示や承認なく自主的に休日出勤した場合は、直ちに労働時間として認められるとは限りません。ただし、会社が業務を指示していたり、休日出勤を黙認していたりした場合は、労働時間と判断される可能性があります。
フレックスタイム制は総労働時間で残業を判断する
フレックスタイム制では、1日単位ではなく、清算期間全体の総労働時間によって時間外労働の有無を判断します。そのため、特定の日に8時間を超えて勤務した場合でも、清算期間全体で法定労働時間の総枠を超えていなければ、原則として時間外労働にはなりません。
一方、総労働時間が法定労働時間の総枠を超えた場合は、超えた時間について時間外労働として割増賃金を支払う必要があります。
ただし、フレックスタイム制であっても、法定休日に勤務した時間は清算期間の総労働時間とは別に休日労働として扱われます。清算期間内の労働時間に余裕があったとしても、法定休日に勤務した事実がなくなるわけではなく、35%以上の休日割増賃金が必要です。
また、清算期間が1か月を超える場合は、清算期間全体の総労働時間だけでなく、1か月ごとに区分した期間についても労働時間を確認する必要があります。
変形労働時間制は対象期間の労働時間で残業を判断する
変形労働時間制では、繁忙期と閑散期に合わせて、あらかじめ勤務時間を調整できます。そのため、特定の日に8時間を超えて勤務した場合でも、直ちに時間外労働となるわけではありません。
たとえば、「月曜日は10時間勤務、金曜日は6時間勤務」といった勤務時間を事前に定めている場合、月曜日に10時間働いても、その勤務時間どおりであれば時間外労働にはなりません。
ただし、予定していた10時間を超えて勤務した場合や、対象期間全体で法定労働時間を超えた場合は、超えた時間が時間外労働として割増賃金の対象になります。
変形労働時間制の時間外労働は、対象期間全体の総労働時間だけで判断するわけではありません。あらかじめ定めた1日の労働時間、1週間の労働時間、対象期間全体の法定労働時間の総枠をそれぞれ確認して判断します。
そのため、対象期間全体の総労働時間が法定の総枠内に収まっていても、あらかじめ定めた日の労働時間や週の労働時間を超えた部分が、時間外労働になる場合があります。
管理監督者には原則として時間外・休日労働の割増賃金が発生しない
労働基準法上の管理監督者に該当する場合は、原則として時間外労働や休日労働に対する割増賃金は発生しません。ただし「管理職」という役職名だけで管理監督者になるわけではなく、経営者と一体的な立場で仕事をしているか、勤務時間の裁量や待遇などを総合的に判断して決まります。
なお、管理監督者であっても、午後10時から午前5時までの深夜労働に対する深夜割増賃金は支払う必要があります。
強制参加の研修・社内行事は労働時間として扱われる
会社が参加を義務付けた研修や社内行事は、労働時間として扱われるのが原則です。そのため、休日に実施された場合は、法定休日であれば休日労働、所定休日で法定労働時間を超えた場合は時間外労働として割増賃金の対象になる可能性があります。
一方、参加が完全に任意で、不参加による不利益がない場合は、労働時間に該当しないケースもあります。
会社の指示や黙認による持ち帰り仕事も労働時間として扱われる
自宅へ仕事を持ち帰って行った場合でも、会社から指示を受けていたり、日常的に黙認されていたりする場合は、労働時間として扱われる可能性があります。そのため、休日に持ち帰り仕事を行った結果、法定休日の勤務や法定労働時間を超える勤務となった場合は、休日労働や時間外労働として割増賃金の対象になることがあります。
労務トラブルを防ぐためにも、会社は労働時間を適切に把握・管理することが重要です。
まとめ
休日出勤は全て残業として扱われるわけではなく、法定休日と所定休日のどちらに出勤したかによって取り扱いが異なります。
また、深夜労働や月60時間を超える時間外労働、振替休日・代休、フレックスタイム制などは、状況によって割増賃金の計算方法が変わるため注意が必要です。労働基準法に基づいて正しく判断し、適切な勤怠管理を行うことが重要です。
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- この記事の執筆者
- 株式会社デジジャパン「タッチオンタイム」コラムチーム
- 受賞歴:
- 「ITreview Grid Award 2026 Spring」勤怠管理システム部門 最高位「Leader」
- 「ITreview The Best Software in Japan 2026」TOP100ランクイン
- 「BOXIL SaaS AWARD Spring 2025」勤怠管理システム部門
- ITトレンド Good Productバッジ 2022














